(1)港区におけるこれまでの取組
○「港区教育振興プラン」に基づく学校教育・生涯学習の充実に取り組んできました。
○区役所・支所改革を契機に区・教育委員会・学校・地域等の横断的な取組が活発化しています。
(2)社会の変化と教育の課題
○家庭を取り巻く環境の変化や、学校でのいじめの増加・質の変化が深刻な課題となっています。
○国により「いじめ防止対策推進法」「子どもの貧困対策推進法」施行等の取組がされています。
(3)港区の教育を取り巻く状況と課題
○人口増加、グローバル化の進展、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催、子ども・子育て支援新制度や新たな地方教育行政制度の開始
2 教育ビジョンの目的と位置付け
(1)策定の目的
○教育を取り巻く環境の変化に対応し、様々な取組を柔軟・的確に変革していくための根幹となる理念が必要です。
○これまでの取組や成果を踏まえ、港区が目指す教育の基本理念、目指す人間像、取組の方向性を示します。
○多様な主体が教育の担い手となり、先進的・発展的な教育施策を推進するために、港区の教育の方向性を明確にします。
(2)教育ビジョンの位置付け
○平成27年度から平成36年度までの10年間。
○教育基本法に基づく港区の「教育振興基本計画」。
○港区基本構想を踏まえ、港区基本計画・港区実施計画と整合性を図ります。
3 港区が目指すこれからの教育
(1)基本理念
(2)目指す人間像
4 港区の教育における基本的方向性
(1)「徳」「知」「体」を育む学び
○自分を大切にするとともに、他者の痛みを理解し、他者を思いやる心を育成します。
○人権教育、道徳教育を充実し、協調性や規範意識を育みます。
○基礎学力の確実な習得、読書活動などを通じた論理的思考力の育成に取り組みます。
○基本的な生活習慣と正しい食習慣の確立による、健康な体づくりを支援します。
(2)生き抜く力を育む学び
○一人ひとりの個性と能力を伸ばし、主体的に挑戦し努力する姿勢を育みます。
○責任感のある社会人・職業人として自立できるようにする教育を推進します。
○自ら学ぶ姿勢やコミュニケーション能力、自ら課題を発見し、解決を図る力を育成します。
○平和に関する教育、国際感覚の育成、防災教育、環境教育、ICT教育を推進します。
(3)生涯を通じた学び
○豊かな環境や人材など、港区の強みを生かした幅広い学びの機会の充実を図ります。
○自らの基盤を固める「学び直し」、自らを高める学び、人生の豊かさを支える学びを支援します。
○東京オリンピック・パラリンピックを契機として、スポーツを通じて人が支えあう地域づくりに取り組みます。
(4)地域社会で支えあう学び
○区民が相互に学びあい、支えあう環境として、生涯学習施設や図書館などを活用したネットワークづくりを進めます。
○行政や学校だけではなく、区民をはじめとした多様な人や組織との協働による教育環境の一層の充実を図ります。
(5)つながり、伝え、循環する学び
○一人ひとりが学びをきっかけに地域に参加し、習得した知識や経験を地域社会に還元する「学びの循環」によって、活力ある地域コミュニティが形成されます。
○学びを通して人と人、人と地域がつながり、「学びの循環」を一層広げていく取組を推進します。
5 教育ビジョンの実現に向けて
(1)教育行政における個別計画による取組
○教育行政における各個別計画に基づき、具体的な取組を推進します。
◎港区学校教育推進計画 ◎港区立図書館サービス推進計画
◎港区生涯学習推進計画 ◎港区子ども読書活動推進計画
◎港区スポーツ推進計画
○子育てや福祉、保健衛生、環境、防災など、区の関係部署が策定する個別計画との連携によって取組を推進します。
(2)学校、家庭、地域、事業者等との協働
学校、家庭、地域、事業者など多様な主体が、港区における教育の担い手として協働することで、区民一人ひとりの学びを支える教育環境を構築することができます。