4 計画改定の方向性

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 「港区スポーツ推進計画」は、平成27(2015)年度から平成32(2020)年度までの6年間の計画とし、中間年となる平成29(2017)年度に、後期3年に該当する平成30(2018)年度から平成32(2020)年度の計画について改定することとしています。
 改定に当たっては、現行計画に掲げる目指すべき姿「みんなではぐくむ スポーツ文化都市 みなと ~誰もが 生涯を通じて スポーツを楽しみ スポーツで元気になるまちを目指して~」及び6つの基本目標「1 誰もが気軽に楽しめるスポーツ活動の促進」、「2 スポーツを通じた仲間づくり・地域づくり」、「3 港区ならではのスポーツ文化の醸成」、「4 スポーツを楽しめる場の確保」、「5 スポーツ活動を支援する環境の整備」、「6 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等に向けて」を継承するとともに、今後3年間、さらに積極的に推進していく「7 障害者スポーツ活動の場の充実と理解の促進」と「8 東京2020大会等のレガシー※5の継承・活用」の2つの目標を新たに追加します。
 
 現行計画における22施策80事業については、区のこれまでの取組の成果とスポーツ環境の変化に伴う新たな課題、区民アンケートの結果等を踏まえ、以下の方向性のもと内容を見直します。
 
1 誰もが気軽に楽しめるスポーツ環境を整え、スポーツ活動への参加意欲を高めます。
○子どもから大人まで、障害のある人もない人も、誰もが、身近な場所で、スポーツに親しみながら、生涯を通じて、それぞれの興味や目的に応じてスポーツを楽しむことができるよう、ライフステージに応じた多様なスポーツ施策を展開します。
○介護予防や高齢者の健康増進を図るため、介護予防総合センター等の関係機関と連携し、高齢者のスポーツ活動への参加意欲を高める取組を積極的に行います。
 
2 地域でスポーツを楽しめる場づくりを支援し、スポーツを通じたまちの活性化、地域づくりを促進します。
○スポーツを通じたまちの活性化、地域づくりを促進し、地域課題解決に向けた取組を行う総合型地域スポーツ・文化クラブ(スポーカル)を支援します。
○区民が、地域で仲間とスポーツを楽しむことで、コミュニケーションの場が育まれるよう、社会体育団体や体育協会加盟団体、自主クラブ等の地域スポーツ組織の活動を支援します。
 
3 港区の特性を生かしたスポーツ施策を充実し、スポーツの楽しみや区民の交流を広めます。
○スポーツ関係機関やプロスポーツチーム等との連携を通じて、試合や練習の観戦機会の拡大とともに、世界の舞台で活躍したトップアスリートの技術や魅力を、地域のスポーツ推進に還元できるような取組を行います。
○歴史的な名所や旧跡、六本木、赤坂、お台場等の観光資源を生かしたウォーキングや海を活用した事業を充実します。
○大使館や区内在住外国人が多数を占める区の特性を生かし、スポーツを通じて国際交流や相互理解を図る事業を実施します。
 
4 スポーツ施設を整備・充実し、スポーツを楽しめる場を増やします。
○区民が気軽にスポーツを続けられるようスポーツ施設の計画的な整備を図るとともに、プログラムの充実により、サービスの向上に取り組みます。
○区立小・中学校施設の開放に取り組み、区民の多様なスポーツ活動の場を充実します。
○区内の大学や民間スポーツ施設との連携を強化し、スポーツ活動の場の拡大を図ります。
 
5 多様なスポーツ活動へのニーズに対応し、区民の主体的なスポーツ活動を支える環境を整備します。
○今後実施予定のマラソン大会はじめ、様々なスポーツイベントにおいて、スポーツ活動を支える人材が必要となります。スポーツ活動を支えるリーダーの育成やスポーツボランティアの育成・拡大、支援、組織間の連携の促進により、区民の主体的なスポーツ活動を支える体制の整備を強化します。併せて、東京都と連携し、東京2020大会等への区民のボランティア参加を目指します。
○区は、(公社)日本トライアスロン連合、(公財)日本ラグビーフットボール協会や各種スポーツ団体等と連携し、様々なスポーツ活動の支援に努め、区民のスポーツへの参加の促進を図ります。
 
6 障害者スポーツに触れる機会を創出し、障害者スポーツへの理解を深めます。
○東京2020大会を契機とし、区民が障害者スポーツの理解を深められるよう、パラリンピック競技の体験機会を提供します。また、障害者スポーツに親しめるような環境の整備を行います。
○パラリンピック競技団体や区内企業等と連携を図り、区有施設でスポーツ教室を行うなど、障害者スポーツの普及・啓発を図ります。
 
7 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等に向けた気運醸成の取組を強化します。
○東京2020大会時は、トライアスロン競技がお台場海浜公園で行われます。また、さらなる気運醸成に向け、大会の公式練習会場や各国・各競技団体の事前キャンプの誘致、NOCハウス※6の設置等を目指します。
○世界のトップアスリートと区民が身近に接することができるスポーツ教室や国際大会のパブリック・ビューイングの実施等により、ラグビーワールドカップ2019や東京2020大会への気運醸成を図ります。
○ラグビーワールドカップ2019に向けて、(公財)日本ラグビーフットボール協会等と連携し、ラグビーイベントやラグビー教室の充実を図り、ラグビーに触れる機会を増やします。
 
8 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等のレガシー(遺産)を引き継ぎ、区民のスポーツ活動の拡大を図ります。
○東京2020大会等を契機とした取組を大会後も継続して行い、「する」「みる」「支える」スポーツの観点から区民のスポーツ活動が拡大されるような取組を推進します。
○東京2020大会までの取組で培った各競技団体等とのつながりをもとに、大会後も区民のスポーツ活動に生かせる事業を継続して実施します。


※5 レガシー:東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等においても、開催以降、観光・文化交流等の促進に加えて、スポーツの文化が区民の生活に根付き、スポーツの推進が図られることが期待されます。
※6 NOCハウス:オリンピック開催国において、各国のオリンピック委員会(NOC)が、選手村以外に設置するホスピタリティーハウス。メダリストの記者会見、競技の観戦イベントや自国の文化の発信などを行うための選手、各NOC事務局等による活動拠点。