目標Ⅵ 子どもを安全・安心に育てられるまちづくりの推進

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施策の方向性
1.子育てに配慮した住環境整備
 子育てをしている世帯が、安心して子どもを育てられるためには、良質な住宅が供給される環境の整備が必要です。住宅環境の整備は重要な子育て支援のひとつとして位置づけられます。
 平成20年度に実施した港区次世代育成支援対策行動計画(後期)策定に伴うニーズ調査では、「子育てをする上で特に負担に感じていること・悩んでいること」では、「住居が狭い」が就学前児童で3位、就学児童では2位となっています。また、「子どもの屋外の遊び場について感じること」では、「思い切り遊ぶために十分な広さがない」、「雨の日に遊べる場所がない」等があげられています。
 住宅が狭く、周辺に子どもが安全に遊べる場が少ないなど、都心区ならではの課題をふまえ、ファミリー世帯や子育て世帯が安心して住み続けられる生活環境を整備する必要があります。
 
基本的な施策
(1)安心居住の実現に向けた住まいの整備
 安心して済み続けられるための居住支援の仕組みづくりを推進するとともに、安全な住まいを持続できるよう住宅ストックの適切な維持、更新に努めます。
 
その他計画事業
●定住促進の誘導
 定住促進指導要綱などを活用し、質の高い住宅ストックの確保や生活利便施設設置を誘導します。
●区民向け住宅の運用の変更及び子育て世帯等への支援
 特定公共賃貸住宅・区立住宅の募集に際し、義務教育修了前世帯の優遇抽選を実施します。シティハイツ神明では、小学校就学前の子どものいる、一定の所得以下の世帯に対して家賃軽減を実施します。
 
施策の方向性
2.子育てにやさしいまちの整備
 平成20年度に実施した港区次世代育成支援対策行動計画(後期)策定に伴うニーズ調査では、「子どもが安心して遊べる公園などの整備」、「子連れでも出かけやすく楽しめる場所の増加」、「乳幼児や子ども連れが安心して外出できる街づくり」等に対する要望が強くあげられています。
 子どもをもつ保護者が、子育てで孤立化することなく、地域とのつながりを持って暮らしていくためには、子どもを連れていても安心して外出ができ、また、身近に子どもを遊ばせたり、親どうしが集える場の整備が必要です。
 
基本的な施策
(1)誰にでもやさしいまちづくり
 子育てにやさしいまちは、高齢者も、障害者も、すべての人にとってやさしいまちとなります。すべての人に快適な生活環境を整えるために、計画的にバリアフリー化を進めます。
 

【推進事業】

(2)公園等の整備
 公園は、子どもが遊ぶだけではなく、子どもどうしが友だちをつくり、親どうしが子育て仲間として交流をするなど、様々な点で区民の憩いとなるべき場所であり、安全で清潔であることが求められています。公園が心豊かに安心して過ごせる場所になるよう、バリアフリー化や緑化を進めると同時に、子どもの自主性や社会性をはぐくむ場所になるよう環境を整えていきます。
 

【重点事業23】


【重点事業24】

その他計画事業
●港にぎわい公園事業
 魅力ある公園の整備を進める中で、子育て支援の立場から、子どもの自主性や社会性をはぐくむ遊び場として、プレーパークの設置に向けた具体的な取り組みを、区民の参画を得ながら進めます。
 
施策の方向性
3.安全で安心できるまちづくりの推進
 港区内での交通事故件数や犯罪件数は、様々な取組みにより最近では減少傾向にあります。しかし、区民の防犯、交通安全への不安は依然として高く、平成20年度に実施した港区次世代育成支援対策行動計画(後期)策定に伴うニーズ調査では、「防犯対策の強化」、「交通安全対策の強化」に対する要望が多くあげられています。
 交通の安全を確保するためには、速度規制や駐車取り締まりなどを行う警察と、自動車・自転車と歩行者のいずれもが安全に通行できる道路基盤の整備等を担う区が連携して、様々な取組みを展開しなければなりません。
 区は、安全・安心の観点から、道路や駐車場等のハード面および交通安全意識の普及啓発等のソフト面双方に立脚した交通安全対策の一層の推進が求められています。
 また、近年、区民、事業者、区などによる地域ぐるみの防犯対策の推進により、犯罪件数は全体的に減少傾向にありますが、子どもを狙う不審者の出没等子どもの安全に対する脅威は依然として多い状態にあります。
 防犯意識の啓発や施設への防犯機器の配備等を行うとともに、地域全体で子どもを守る取組みが必要です。安全で安心なまちの実現に向けて、地域社会が有する連帯感、結束力、助け合いの精神といった地域力を高めるとともに、子どもに関わるすべての人、機関が連携・協力して様々な取組みを推進していく必要があります。
 あわせて、防災意識の啓発のため、消防署等との関係機関と連携し、子どもたち自身が、災害時等にいかせるよう防災教育の充実を図っていく必要があります。
 
基本的な施策
(1)交通安全の確保
 子どもを交通事故の被害から守るために、PTA、町会・自治会および商店会等とも協働して交通安全活動を進めます。同時に、交通安全教育の取組みを、さらに拡大していきます。
 また、自転車等駐輪場の整備や放置自転車や交通障害物の排除、自転車専用レーンの設置による歩行者と自転車の分離等によって安全な歩行環境の整備に努めます。
 

【推進事業】

その他計画事業
●違法駐車(輪)、道路障害物の排除
 子どもたちや親子が安全・安心して通行できるよう、区道上の無許可看板、屋台、不法占用解消に向けたパトロール活動に取り組みます。
●交通安全意識の高揚
 交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣づけ、交通事故防止の徹底を図ります。
●交通安全教育の推進
 区立保育園全園において、所管の警察署と連携し交通安全教育を実施します。
 
(2)防犯対策の推進
 子どもたちが犯罪やトラブルに巻きこまれる事件が多発しています。子どもが安全に遊ぶことができ、子育て家庭が安心して生活できるよう、地域の安全体制を確立することが必要です。
 地域や商店街、保護者、子どもの施設、区等、子どもを取り巻く様々な機関や個人が連携して、見守りやパトロール、子どもや保護者への啓発など子どもの安全の確保に努めます。
 

【推進事業】

 
その他計画事業
●みんなとパトロールの推進
 区民・事業者・行政等が一体となり安全パトロールを推進します。地域で子どもを見守り、育てるための活動を育成・支援します。委託事業者による子ども関連施設への巡回パトロールを実施します。
●安全管理システムの普及・活用
 家庭から子ども施設の入退館が確認できる安全管理システムの普及・啓発を検討します。
●防犯に関する意識啓発
 迅速な犯罪発生情報や防犯情報の提供等により親子の安全・安心に関する情報提供と意識を高め、犯罪被害防止に努めます。
●子どもが利用する施設への防犯用品の配備
 子どもが利用する施設へ防犯用品の配備を行い、不審者の侵入から子どもの安全確保を図ります。