当區市立南山尋常高等小學校々舍新築之區會ニ於テ決議之末今般執行逹セラレ候ニ付テハ二十五年本府訓令第二一號ニ依リ構造方及豫算金額等左記之通ニ有之候間別紙繪圖面相添此段及上申候也
明治二十六年九月一日
東京市麻布區長 村 木 義 方 印
東京府知事 富田 鐵之助殿
記
金七千四百六拾五圓四拾錢 豫算高
内譯
木造二階家 百七十五坪五合五勺六才
此豫算金六千百四拾四圓四拾六錢
同 平家 四十三坪
此豫算金六百四拾五圓
通用門 二ヶ所
此豫算金百圓
崖土留柵地均シ及下水外圍等
此豫算金五百參拾圓
上水井新設 一ヶ所
此豫算金四拾六圓
第四九八號
明治二十六年九月九日
學 務 課
市立小學校新築許可之件
麻 布 區
明治二十六年九月一日附其區市立南山尋常高等小學校新築願之件許可ス
理 由
別紙出願候ニ付取調候處夫々手順ヲ經差閊無之ニ付本案之如ク許可相成ヘキカ
【付記】明治二十四年に小学校設備準則が施行されたが、校舎の図面のとおり、廊下は片側廊下となっており、北側か南側は別として、この頃から片側廊下が定着した。
南山尋常高等小学校校舎新築図面
惣建坪 二一八坪五合五勺六才内
二階家 一七五坪五合五勺六才
平家 四三坪
小譯付属家ノ分
昇降口 二坪五合
廁 二三坪
小使室 湯沸所 七坪
物置 五坪
廊下 五坪五合
(都公文書館資料)