3-2 基本構想への展開

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 構想・計画理念を、その趣旨に沿って、具体的に学習スペース、校務スペース、生活スペースなどに関する基本構想に展開していく過程として、次のような基本方針を立てます。
 
1 個性を生かし個々の能力の伸張を図る教育の推進、学習指導・学習活動の多様化、国際社会に対応する教育の推進に対応する「高機能な教育環境づくり」-について
① 国語、数学、社会、英語の4教科について、教科専用の教室、及び視聴覚機能・教材教具を備えかつ総合的な学習における学習活動や教科に関連した少人数学習などを展開できる教科のメディアスペースを整備します。
② 理科、音楽、美術、技術・家庭の各教科について、特別教室、準備室、及び視聴覚機能・教材教具を備えるメディアスペースを整備します。
③ 道徳の授業、生き方教育、学級活動等を展開するとともに、生徒の自主的な活動や滞留・交流の場として、学級室を整備します。
④ 充実した図書・視聴覚・情報メディアを備えた教育・学習環境を整備します。
⑤ コンピュータ室を整備するとともにLANを構築し、すべての教室等、学校図書館(図書室)、校務諸室でのコンピュータ活用を可能とするなど、情報化・IT化を図ります。
⑥ 体育室及びプールを、それぞれ更衣室、器具収納スペースなどとともに整備し、必要な屋内外の体育設備を備えるなど、体育・スポーツ施設の拡充・高機能化を図ります。
⑦ 音楽、演劇などの練習、学芸発表、講演等の場を整備します。
⑧ 校務スペースや教育相談の場については、生徒の指導、生徒との交流を考慮して、機能構成や位置づけを検討します。
 
2 健全な心とからだ、豊かな情操を育むことに資する「ゆとりと潤いがあり安全で健康的な学習・生活環境づくり」-について
① 食事と交流のスペースを整備します。
② 学習スペースに関連づけて、くつろぎと交流の場を整えます。
③ 緑のある屋外空間を、くつろぎと交流の場として整備します。
④ 明るく衛生的で使いやすいトイレを整備します。
⑤ 建築施設を構成する2次部材や設備機器・配管についても、地震に対する安全性の確保を図り、また低地部の施設については、浸水防止を考慮して計画を進めます。
⑥ 校務・事務スペースの位置づけについては、屋外の視認管理を考慮します。
⑦ 防災安全・防犯安全については、防災設備・防犯設備の活用を合わせて検討します。
 
3 地域の生涯学習活動、地域のスポーツ活動が展開される「地域と連携する学校づくり」-について
① 音楽室、美術室、技術室、家庭科室(被服室、調理室)などの特別教室、学校図書館(図書室)、コンピュータ室、食事と交流のスペースについて、地域利用が想定される施設として、開放ゾーンを設定できる計画とします。
② 地域利用に供するとともに、学校が特別活動等に活用する複合施設の整備を検討します。
③ 体育室及びプールについては、地域利用を想定し、開放ゾーンを設定できる計画とします。またプールは、利用時間・期間の長期化を図り、屋内プールとして整備します。
④ 防災備蓄倉庫を整備します。
⑤ 地域のために必要な防災関連設備を整備します。
 
4 地球環境・地域環境との調和を図る「環境にやさしい施設づくり」-について
① 省エネルギー・省資源を目指して、建物外周部の断熱性の向上を図ります。
② 材料の使用自体が地球環境との調和につながり、また好ましい室内環境を創り出すことに寄与する木質系の内装材の活用を図ります。
③ 省エネルギー・省資源を指向した設備計画・設計を目指します。
④ 施設設備自体が環境教育の教材となり、自然エネルギーの活用と省エネルギーを指向した施設づくりなどエコスクールとしての施設整備を目指します。
⑤ 校地周辺の日照条件の維持に配慮した施設構成とします。
⑥ 屋内運動場、屋内プールについては、利用時の騒音防止を考慮した計画とします。
⑦ 校地周縁部の緑を生かしつつ新しい植栽を付加し、緑化環境をさらに整えます。
 
5 将来の機能更新・増強、設備更新への対応を考慮するとともに、丈夫で長持ちする施設づくり-について
① 将来改造できる壁を明確に位置づけ、一定の機能更新に対応できる計画とします。
② 将来の増設に対し連続性を持つことができる計画とします。
③ 将来の設備更新を、建築部位の改造を伴わないで実施できる計画とします。
④ 部位に応じ、強度及び耐久性を高め、丈夫で長持ちする施設づくりを目指します。