1 学習空間の計画方針

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(1) 学級室、学級室まわり
① 道徳の授業・学習、学級活動、その他学級の諸活動や生徒の滞留・交流の場(生活空間)として、学年ごとのまとまりをもたせて計画します。
② 学級室は、最大40名の生徒が学習活動・学級活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 学級室と廊下等通過スペースの間に生徒の持ち物や掃除用具を収納する固定式ロッカーを設け、ロッカーは廊下等通過スペース側からの使用を想定します。ロッカーの両側には、開放可能でかつ見通しがきく出入り口を想定します。
④ 1壁面に白板を設け、他の1壁面及びロッカーの背面は基本的に掲示面とします。
 
(2) 共通教室
① 選択教科等に当てる3室の共通教室を、それぞれ各学年の学級室のまとまりに関連づけて計画します。
② 共通教室は、最大40名の生徒が学習活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 共通教室と廊下等通過スペースの間には、将来必要に応じ生徒の持ち物や掃除用具を収納する固定式ロッカーを設けることができるように、撤去・改造が可能な壁及び開放可能でかつ見通しがきく出入り口を想定します。
④ 2壁面に白板を設け、他の1壁面は基本的に掲示面とします。
 
(3) 国語教室、国語メディアスペース
① 2室の国語教室と国語メディアスペースのまとまりを、学級室群との近接関係に配慮して計画します。
② 国語教室は、最大40名の生徒が学習活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 国語教室と廊下の間には、開放可能で見通しがきく出入り口を想定します。
④ 国語教室の1壁面には白板を設け、他の2壁面は基本的に掲示面とします。
⑤ 国語メディアスペースについては、学習・教材スペース、教師スペースを含む多目的スペースとしての構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定します。
⑥ 少人数学習スペースは、可動間仕切りにより区画できる計画とします。
 
(4) 社会教室、社会メディアスペース
① 2室の社会教室と社会メディアスペースのまとまりを、学級室群および英語教室・英語メディアスペースとの近接関係に配慮して計画します。
② 社会教室は、最大40名の生徒が学習活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 社会教室と廊下の間は、開放可能で見通しがきく建具により構成します。
④ 社会教室の1壁面には白板を設け、他の1壁面は基本的に掲示面とします。
⑤ 社会メディアスペースについては、学習・教材スペース、教師スペースを含む多目的スペースとしての構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定し、英語との系列化も検討します。
 
(5) 数学教室、数学メディアスペース
① 2室の数学教室と数学メディアスペースのまとまりを、学級室群との近接関係に配慮して計画します。
② 数学教室は、最大40名の生徒が学習活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 数学教室と廊下の間は、開放可能で見通しがきく建具により構成します。
④ 数学教室の1壁面には白板を設け、他の1壁面は基本的に掲示面とします。
⑤ 数学メディアスペースについては、少人数学習スペース、学習・教材スペース、教師スペースを含む多目的スペースとしての構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定します。
⑥ 少人数学習スペースは、可動間仕切りにより区画できる計画とします。
 
(6) 英語教室、英語メディアスペース
① 2室の英語教室と英語メディアスペースのまとまりを、学級室群及び社会教室・社会メディアスペースとの近接関係に配慮して計画します。
② 英語教室は、最大40名の生徒が学習活動を展開でき、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した大きさとします。
③ 英語教室と廊下の間には、開放可能で見通しがきく出入り囗を想定します。
④ 英語教室の1壁面には白板を設け、他の2壁面は基本的に掲示面とします。
⑤ 英語メディアスペースについては、少人数学習スペース、学習・教材スペース、教師スペースを含む多目的スペースとしての構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定し、社会との系列化も検討します。
⑥ 少人数学習スペースについては、国際理解教育の場として活用することを想定します。
⑦ 少人数学習スペースは、可動間仕切りにより区画できる計画とします。
 
(7) 理科室、理科メディアスペース
① 第1理科室(第1分野系)、第2理科室(第2分野系)、これらに隣接した理科準備室1室、理科メディアスペースを、ひとつのまとまりとして計画します。
② 理科室は、白板、掲示板、実験台、示範台、共用作業・観察台、共用流し、収納戸棚(造り付け及び可動)等の設置、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した計画とします。
③ 理科準備室は、準備実験台、教師机、収納戸棚(造り付け及び可動)、薬品戸棚等の設置を想定した計画とします。
④ 理科メディアスペースについては、学習(調べ学習)・教材スペース、展示ケーススペース(造り付け及び可動)による構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定します。
 
(8) 音楽室、音楽メディアスペース
① 第1音楽室(声楽系)、第2音楽室(器楽系)、準備室、音楽メディアスペースを、ひとつのまとまりとして、防音に配慮して計画します。
② 第1音楽室(声楽系)は、可動ステージ、白板、掲示板の設置、パソコン数台、ビデオ・テレビ、オーディオ機器の活用を想定した計画とします。
③ 第2音楽室(器楽系)は、白板、掲示板の設置、パソコン数台、ビデオ・テレビ、電気楽器の活用を想定した計画とします。
④ 音楽準備室については、楽器収納棚(造り付け)、教師机の設置を想定し、楽器収納スペースと教師スペースのあいだに見通しが可能な間仕切りを計画します。
⑤ 音楽メディアスペースについては、練習室を付設し、教材コーナーとしての利用、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定します。
 
(9) 美術室、技術室、メディアスペース
① 美術室・美術準備室・美術メディアスペース、及び技術室・技術準備室・技術メディアスペースを、それぞれひとつのまとまりとして計画します。
② 美術室は、白板、掲示板、収納戸棚(造り付け及び可動)の設置、パソコン、ビデオ・テレビの活用を想定した計画とします。
③ 技術室は、白板、掲示板、示範台、作業台、共用作業台、共用流し、収納戸棚(造り付け及び可動)等の設置、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した計画とします。
④ 準備室にについては、教師机、収納戸棚(主に造り付け)の設置を想定します。
⑤ 美術・技術メディアスペースについては、学習(調べ学習)・教材コーナー、展示ケーススペース、展示壁面による構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定し、美術と技術に分けることが可能な計画とします。
 
(10) 家庭科教室、家庭科メディアスペース
① 第1家庭科室(調理室)、第2家庭科室(被服室)、準備室、家庭科メディアスペースを、ひとつのまとまりとして計画します。
② 第1家庭科室(調理室)は、白板、掲示板、調理台、示師台、試食机、共用流し、共用作業台、収納戸棚(造り付け及び可動)の設置、ビデオ・テレビの活用を想定した計画とします。
③ 第2家庭科室(被服室)は、白板、掲示板、作業台、示師台、共用作業台の設置、パソコン数台、ビデオ・テレビの活用を想定した計画とします。
④ 準備室については、作業台、収納戸棚(造り付け及び可動)の設置を想定します。
⑤ 家庭科メディアスペースについては、学習(調べ学習)・教材コーナー、展示ケーススペース、畳スペースによる構成、パソコン数台の配備、ビデオ・テレビの活用を想定します。
 
(11) 学校図書館(図書室)、コンピュータ室まわり
① 学校図書館(図書室)、コンピュータ室、コンピュータ準備室を、学習・情報センターとしてまとまりをもたせて計画し、教科の教室、特別教室、学級室等に対し中心的な位置づけとします。
② 学校図書館(図書室)は、閲覧スペース、開架書架スペース、パソコンによる検索を含む検索スペース、AVスペース、司書スペースによる構成を想定した計画とします。
③ コンピュータ室は、教師用及び最大40台の生徒用パソコンの配備を想定した大きさとします。
④ コンピュータ準備室は、サーバー、執務机、作業台、収納戸棚(造り付け及び可動)の設置を想定した計画とします。
 
(12) 屋内運動場(体育館)、屋内プール
① 体育室、2器具庫、2控え室、体育準備室、男子・女子それぞれの更衣室、椅子収納庫、ホール、トイレ、多目的トイレにより構成する屋内運動場(体育館)、及びプール室、男子・女子それぞれの更衣室ならびにトイレ、管理室、ホール、器具庫、機械室(ろ過器スペースを含む)により構成される屋内プールを計画します。屋内プールについては、地下空間の活用を検討します。両施設は校舎より屋内経路でアプローチできるように計画します。
② 体育室は、成人用バスケットコート1面を収める大きさとし、式典のために収納型可動ステージを備え、折りたたみ椅子の配備を想定します。折りたたみ椅子の収納については、体育室に付随する収納庫(5段の棚への収納及び台車で約800脚収納可能)を計画します。
③ 体育館の更衣室は、男子用、女子用それぞれ最大40人の更衣が可能な大きさとし、シャワースペースを設けます。
④ 体育準備室については、一部を開放利用時の管理室としてパーティションで間仕切ることを想定します。
⑤ プール室は、25m6コースのプール及びプールサイド、足洗い・シャワー、温浴槽室又は小サウナ室により構成します。
⑥ 屋内プールの更衣室は、それぞれ最少40人の更衣が可能な大きさとします。
⑦ 屋内プールのトイレは、それぞれ更衣室側より使用するドライスペース及びプールサイド側より使用するウェットスペースにより構成します。
⑧ 管理室は、執務スペース、男子用・女子用の更衣・シャワースペース、休養スペースにより構成し、テレビ、放送設備の利用を想定します。
 
(13)特別活動諸室等
① 生徒会室を、会議・作業スペース、プリンター・スペース、収納戸棚(造り付け及び可動)スペースによる構成、白板、掲示板、パソコン数台の設置を想定し、放送室との近接関係に配慮して計画します。
② 放送室を、生徒会室との近接関係に配慮して計画します。(連絡放送については、職員室の放送コーナーで行うことを想定します。)
③ 多目的ホール(3 生活空間 で後出)を、特別活動等に伴う集まりの場として、ビデオ・テレビ、映写スクリーン等の視聴覚機能を持たせることを想定して計画します。
 
(14) 開放ゾーンの考え方
① 音楽室、美術室、技術室、家庭科室(調理室、被服室)などの特別教室群、及び学校図書館(図書室)・コンピュータ室のまとまりについては、それぞれ開放ゾーンを形成し、学級室群、国語・社会・数学・英語などの教科の教室群及び校務スペースに対して区画することができるように計画します。
② 屋内運動場及び屋内プールについては、校舎に対し区画できる計画とします。
③ 校門から開放ゾーンへの屋内経路については生徒動線からの分離を検討します。