2 基礎構造

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① 既存校舎等設計時のボーリングデータによりますと、各調査の地盤面から7~12m付近の深さにN値20~40のローム層があり、以深6~7mの範囲ではN値10前後、あるいはこれを下回り、18mから19m以深でN値50を超える砂礫層があるとする調査結果が多いなかで、L字形を成す既存校舎の折れ曲がり部で18mから19m以深でN値を30前後とする調査結果が見られます。
 基本構想・基本計画の校舎等の支持地盤としては、N値50前後あるいはこれを超える砂礫層が適切と考えられますが、6層の校舎等が位置することになる正門又は通用門付近、L字形を成す既存校舎の折れ曲がり部付近、3層の校舎が位置する低地部、屋内プール、多目的小講堂の計画位置について新たにボーリングを実施し、それらの結果を基に改めて検討することが必要です。
 杭工法は、場所打ち(無振動無騒音)工法とする必要があります。
② 基礎構造に関連して、校舎、屋内運動場、屋内プール、多目的小講堂のすべてについて、床スラブと耐圧盤から成る2重スラブの構成となります。体育室下部の床下ピットは、低地部分での異常出水に伴い万が一防水壁内への浸水があった場合などにスラブ上に水を滞留させないで床下ピットに導き、排水することに当てられます。屋内プールの床下ピットは配管及びメンテナンスのためのスペースとなり、一部の床下ピットは雨水を再利用するための貯水槽となり、また排水水槽など設備的な目的に使用されます。これら以外の床下ピットは、地階外壁内側への万が一の漏水や結露水を導き、集・排水することに当てられます。
 なお、屋内運動場の地中梁、基礎、杭については、公設下水管との関わりについて所管行政部局との協議が必要となります。