芝浦海岸地域では、近年、芝浦アイランドをはじめとする大規模なマンション建設が相次ぎ、年々人口は増加を続けており、中でも年少人口(0~14歳)の増加は著しいです。芝浦小学校は、平成22年に田町駅前の旧校舎のあった敷地(約7,780m2)から現在の新校舎のある敷地(約13,880m2へ移転しました。当初、計画した普通教室数は、1学年4学級を標準として、今後の更なる児童数増加を考慮し、各学年に普通教室へ転用可能な多目的室1学級分を配置し、合計30学級の普通教室数を確保した計画でした。しかし、芝浦小学校新校舎移転後、想定を超える児童数の増加が続き、ラーニングセンター、パソコン教室及びランチルーム等を普通教室へ転用し、対応してきました。
一方、港区人口推計(平成27年3月)と港区人口ビジョン(平成27年3月)を基に算出した芝浦小学校通学区域の児童数・学級数は、平成28年の992人・29学級から平成38年度には1,852人・50学級になることが想定され、また、平成45年には、現在の2倍となる2,019人・57学級になると予想されています。学校間の偏りを解消して適正な学校規模とするためにも、新設校を視野に入れた、将来的な児童数の増加に対応できる抜本的な施設整備が必要となりました。
こうした中、芝浦小学校通学区域内における児童数の増加への対応について教育委員会内で検討を進めてきましたが、全庁的な取り組みが必要なことから、平成27年11月より、両副区長、教育長を含め、芝浦港南地区総合支所、街づくり支援部、企画経営部、総務部及び教育委員会事務局等による検討組織として「港区立芝浦小学校通学区域内学校施設整備等検討委員会」を設置し、様々な検討を進めてきました。
その検討の過程において、新たな用地の確保や区有地・区有施設を活用した計画として、①「立体公園制度による学校建設」、②「港南中学校敷地の小中一貫教育校の整備」、③「芝浦小学校・港南小学校の各校に校舎増築」、④「みなとパーク芝浦への新設校の整備」等の様々な計画(案)がありました。それぞれの計画(案)につきましては、施設規模の検討や技術的課題を踏まえた基礎調査を実施しており、管理運営上の課題を検討をした結果、最終的には、通学区域の見直しや通学距離への影響が少ないこと等から、児童の負担が少なく、学校運営上、最も適していると考えられる「みなとパーク芝浦への新設校の整備」にすることとしました。
その後、平成28年7月上旬から9月上旬にかけて、地域及び保護者の方々に対して、みなとパーク芝浦の芝生広場(旧文化芸術ホール計画地)に新設校を整備することについて説明を行い、ご意見を伺ってきました。いただいたご意見については、地域の方々や保護者等で構成する「芝浦小学校の児童数増加に伴う新設校整備検討委員会(以下、「検討委員会」)」の中で意見集約し、新設校整備・開校に向けての主な課題として取りまとめました。また、平成28年9月7日開催の第2回検討委員会で、今後の新設校の管理・運営等のご意見もいただいた上で、みなとパーク芝浦の芝生広場に新設校を整備することについてご理解をいただきました。