4-3 平面計画・断面計画

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(1)平面計画・断面計画等の考え方
 基本構想の施設構成に基づき、必要な規模を確保しながら、各機能のつながりや関係性に配慮します。
 1)集い、学び合いのための豊かな空間づくり
  児童の生活空間となる教室や廊下等は、自然採光と自然通風を積極的に取り込み、木の温もりを感じられるよう、自然素材を使用した空間づくりを行います。
  普通教室は2学年を同じ階に配置し、多目的室を隣接させることで教育環境に柔軟に対応できる計画とします。
  多目的ホールやランチルームを多目的室として利用することで、学年に合わせた幅広い授業や行事が可能な計画とします。
 
 2)明確なゾーニングとわかりやすい動線
  普通教室は、自然採光の入りやすい西側に配置します。また、特別教室は、主に5階にまとめて配置することで、設置階が明確となり、児童の創意・工夫を高めながら、科目間での相互利用が可能な計画とします。
  新設校舎は、8階建ての建物となり、児童の主たる居場所となる教室を2~4階に、利用が限られる体育館、プールを構造に配慮して、プールを6階、体育館を7階に設置します。
  地域開放施設は、非開放エリアと明確に区画します。また、地域開放用出入口はペデストリアンデッキと接続される2階に配置し、動線が重複しないよう、児童の昇降口とは別に設けます。
  放課GO→クラブや地域開放利用者の動線は、利用階段を分ける等、利用範囲を明確に区画します。
 
 3)安全・安心性の追求
  災害が発生した場合の避難経路は、安全かつ迅速な避難が可能となるように、原則として児童の日常動線と同じ経路を計画します。
  管理諸室は、出入管理(不審者の侵入防止)や周囲の様子がわかる位置に配置し、安全管理のしやすい計画とします。
  避難所となる体育館、多目的ホール及びランチルームから安全に避難できるよう広い廊下と明確な階段配置によりスムーズに避難できる計画とします。
  8階の建物の中で児童の安全を確保し、また、災害対策本部代替機能を持つみなとパーク芝浦と災害時に救援物資等の集積場所として連携を図るため、免震構造として計画します。
 
 4)フレキシビリティ(公共施設としての複合性)
  均等なスパン割とし、経済的な建物とするとともに、将来にわたり、間仕切り変更がない部分に耐力壁をバランス良く配置し、改修も容易な計画とします。
  ロングスパンの採用により、将来の学校運営方針やカリキュラム及び施設用途の変化に柔軟に対応できる、フレキシビリティの高い計画とします。
 
 5)みなとパーク芝浦と調和する一体的計画
  新設校舎は、みなとパーク芝浦との一体感を表す施設となるよう、外観との調和を図り、建物高さをそろえる計画とします。
  新設校舎とみなとパーク芝浦をつなぐ上空通路は、授業や地域開放時に相互利用することによって、施設機能の連携を図ります。
  2階のペデストリアンデッキと接続し地域開放時に利用することによって、地域の方々の利便性の向上図ります。
  駐車場をみなとパーク芝浦と共同で利用する計画とすることで、敷地の有効利用を図ります。
 
(2)配置・平面計画案

 

(3)断面計画案

 

(4)バリアフリー動線計画の考え方
 車いす使用者等が利用しやすい施設として整備します。車いす使用者用駐車施設、敷地内通路、エレベータの設置など、移動等円滑化経路を整備します。建物内は、だれでもトイレ、車いす使用者等に対応したエレベータの設置及び、わかりやすいサイン計画等を行います。

 

(5)みなとパーク芝浦との相互利用時の動線計画
 みなとパーク芝浦と新設校舎をつなぐ上空通路を2階と6階に設けることで、安全かつスムーズな相互利用が可能となります。
 2階の上空通路は、主に地域開放時に地域開放利用者が使用することを想定し、また6階の上空通路については、主に児童が体育授業でスポーツセンターのアリーナ等を利用する際の通路を想定しています。
 授業参観等、学校行事の上下の移動に配慮する計画とします。
 地域開放利用者が新設校舎内を利用する時の動線は、安全管理のため放課GO→クラブの動線と重複しない計画とし、利用時間外は上空通路を施錠管理します。

 

(6)学校の地域開放の考え方
 学校運営と地域開放の両立を図るため、明解な開放区画を設定し、地域の生涯学習の場として学校施設の有効活用を図ります。
 地域開放利用者は、2階ペデストリアンデッキ及びみなとパーク芝浦から上空通路より地域開放受付を通じて出入することを想定しています。
 建物内は、地域開放部分と学校部分をシャッターまたは施錠できる扉等によって区画する計画とします。
 1)屋上校庭の開放
  屋上校庭は、休日に地域開放することを想定しています。
 2)体育館、プールの開放
  体育館とプールは休日及び夜間に、地域に開放することを想定しています。

 

(7)放課GO→クラブ利用の考え方
 放課GO→ヤクラブは、地域開放エリアと明確に区画し、動線が重複しない計画とします。
 児童は主に5階以上の上階を利用し、1階の階段室から直接出入することが可能な計画とします。
 階段室出入口は防火戸を利用することで、運用で区画することが可能な計画とします。また、放課GO→クラブで利用しない居室への出入を制限するため施錠管理できる計画とします。