4-4 内外装計画

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(1)新設校舎の内外装計画
 1)内装計画
  学習環境の雰囲気づくりを支える掲示や展示が十分に行えるように、壁一面を利用した掲示板を設置するなど、掲示面及び展示スペースを充実させます。
  児童の持ち物が効率的に整理収納できる収納棚を設置します。
  学校生活の拠点となる普通教室や出会い、交流の場となる廊下は、生活空間として、木質化を行い、展示棚、掲示板を設ける等、豊かな空間とします。
  自然素材を積極的に使用し、温かみのある空間とするため、木質化を行い、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度を取得します。
  児童の安全性に考慮し、柱などは丸みをつける等面取りし、角をなくす計画とします。
  トイレは、スムーズに出入りできるようにドアレスとし、廊下と空間的連続性を確保します。また、採光、換気に配慮し、掃除しやすいトイレとすることで、明るく清潔な空間をつくります。
  日常清掃等、維持管理、メンテナンスが行いやすい仕上げとします。
  特別教室や講堂は、活動に適した音響(吸音)性能を確保できる計画とします。
  転倒時の安全性を確保できる耐衝撃性を有する床仕上げとします。
  水を使う教室等はノンスリップ機能のある仕上げとします。
  ライフサイクルコストの縮減を踏まえ、合理的な計画によるコスト削減、光熱水費、清掃費、設備管理費、修繕・更新費の削減に努めます。
  構造体を保持し、内装の可変性、融通性をもたせたスケルトンインフィルにより長寿命化を図ります。また、経年劣化による設備更新の容易さを確保します。

フローリングを採用した普通教室のイメージ


掲示面のイメージ

(2)景観計画
 計画地周辺の芝浦地区は、オフィスビルと高層マンションが混在する地域であり、計画地の街区はJR田町駅に隣接していることから、にぎわいの創出とともに、落ち着きのある住宅街を阻害しないよう、配慮する必要があります。
 計画地は、一団地認定を取得している区域の一部が水辺景観形成特別地区に該当するため、周辺の魅力ある水辺空間の形成に寄与できるよう検討する必要があります。
 新設校舎は、みなとパーク芝浦と隣接するため、みなとパーク芝浦の外装に配慮し、一体となった計画をする必要があります。
 1)街並みとの調和
  計画地の外部周辺や敷地内の緑を極力保存するとともに、奇抜な色彩を避け、みなとパーク芝浦と一体となった外装によって、街並みとの調和を図ります。
  みなとパーク芝浦と新設校舎の建物高さをそろえ、統一感のある街並みを形成する計画とします。
 2)地球環境への配慮
  広場等、外構に植樹をするほか、外部空間にも樹木を極力使用し、地域の景観になじむ計画とします。
 
(3)外装計画
  (仮称)芝浦第二小学校は、隣接するみなとパーク芝浦と一体的なデザインとするため、みなとパーク芝浦のデザインコンセプトを踏襲した計画とします。

みなとパーク芝浦のデザインコンセプト

(4)外装計画の方針

南側立面図

外観デザインの方針
①既存建物と調和のとれた一体的なデザイン
 バルコニーの水平要素により高層の立面を分節し、周辺環境への圧迫感を軽減し、みなとパーク芝浦とのスケール感を合わせます。
 材料や色合いは、みなとパーク芝浦との調和に配慮した計画とします。
②児童の活動や賑わいを外部に表出する「活動内容を感じさせるデザイン」
 外部からでも内部活動がわかる開口部計画とします。
 ペデストリアンデッキ下に展示・掲示ケースを芝浦公園側に面して設置し、みなとパーク芝浦の利用者や歩行者に向けて小学校の活動や情報を発信します。
③みなとパーク芝浦の「立体的な緑」を引き立たせ、自然を感じることができるデザイン
 バルコニーの一部に奥行の深いテラスを設け、植物を栽培できるスペースを確保します。
 室内の壁面仕上げの一部に木材等を使用し、外部からでも窓越しに自然素材を感じる内装計画とします。
④自然のしくみをうまく利用したデザイン(自然採光、自然通風、日射抑制)
 運河からの風向を踏まえた自然換気を行える開口部を設置します。
 バルコニーによる日射抑制を行います。
⑤清掃、点検、改修等が容易なメンテナビリティに優れたデザイン
 バルコニーを四周まわすことで、窓の清掃、外壁、開口部の点検、改修が容易にできる計画とします。

東側立面図


北側立面図


西側立面図