4-3 施設の基本構成について

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(1)施設の構成
 敷地内のむくの木やくぼちといった自然を残し、猫塚や講堂(多目的ホール)(以下「講堂」という。)などの歴史を受け継ぎ、豊かな心を育む環境を確保します。さらに、教室数を最大限確保することで、将来に渡って、良好な学習環境を確保できる施設とします。

施設の構成イメージ図

(2)機能構成のイメージ

機能構成のイメージ図

※①~⑱については、P28~P31の配置する機能に合わせています。
 
(3)赤羽小学校新設校舎に配置する機能
 ①講堂(多目的ホール)
 ・講堂は、初代校舎(大正15年設立)から続く赤羽小学校伝統の空間として継承します。
 ・既存と同規模の約400m2程度を確保し、約250人が集まることが可能です。
 ・講堂は子どもの活動の場を拡げる空間と位置づけます。多様な教育活動に対応する設えとして可動ステージやスタッキングチェアを設置し、学年単位の集会や保護者の講演会等に利用できる空間とします。
 ・調整室、音響映像設備を設けます。
 ・小規模多機能型居宅介護施設との交流や地域住民の活動にも活用します。
 
 ②普通教室
 ・学年のまとまりをつくれるように各階にゾーニングし、他学年との関係や動線に留意します。
 ・学校生活の拠点となるよう、生活空間としての設えを大切にし、木の温もりある空間とします。
 
 ③多目的室
 ・多目的室や少人数教室は、普通教室と同じ仕様とし、将来の児童数増加に伴う教室不足にも柔軟に対応できる計画とします。
 
 ④特別教室
 ・教科の雰囲気を伝える教材等の収納展示コーナー、掲示コーナー等を廊下の一部や多目的スペースに設けます。
 
 ⑤特別支援学級
 ・安全性、音・光・熱・視界のコントロールに配慮した室内環境とします。
 ・個室や個別指導室に対応できる設えとします。
 
 ⑥運動施設
 ・アリーナ、校庭は地域開放にも対応できるよう、学校と地域住民双方が利用しやすい位置にゾーニングします。近隣への飛砂や音に配慮した計画とします。
 ・校庭は、設置基準以上の広さを確保します。
 ・道路を渡らずに屋外での運動が可能なように、小学校新設校舎には屋上校庭を設けます。
 ・プールは、小学校低学年の利用を考慮し、可動床システムを整備します。また、温水シャワーを設置します。周辺からの視線制御のため、プールの周辺には目隠し壁及び庇を設けます。

目隠し壁及び庇のイメージ

 
 ⑦道路上空通路
 ・体育やプールの授業毎に、北側敷地と南側敷地の行き来が発生するため、子どもたちの専用通路として、前面道路の横断歩道を渡ることなく、安全かつ効率的に行き来できるように、道路上空通路を計画します。
 
 ⑧管理諸室、昇降口
 ・教室と行き来しやすい場所に配置します。
 ・職員室は、昇降口に近接して配置します。講師やスクールカウンセラーも配置できる広さを確保します。
 ・職員のミーティングスペースを設け、教職員の交流が図りやすい計画とします。
 ・印刷室は教材作業室として、教材準備や作業が十分に行える広さや設備とします。
 ・施設全体は下足での利用とします。
 
 ⑨地域活動施設
 ・同窓会室、PTA室など地域の活動スペースを設けます。
 ・同窓会室とPTA室は、隣接して配置し、兼用できる室とします。2室は可動間仕切りで仕切り、広く使うことも可能な設えとします。
 
 ⑩給食調理室
 ・給食調理室はHACCP対応とし、食品の搬出入や音、異臭に配慮します。
 ・食物アレルギー専用室を設置します。
 ・給食調理室は、約1000食分で、約600m2を確保します。
 
(4)赤羽幼稚園新設園舎に配置する機能
 ⑪保育室・遊戯室
 ・学年のまとまりがあるゾーニングとします。
 ・木のぬくもりの感じられるより良い室内環境を計画します。
 ・様々な活動に合わせた空間を廊下の一部に設けることができる廊下幅員(約2.5m程度)とします。
 
 ⑫園庭
 ・園庭は、設置基準以上の広さを確保します。
 ・活発に活動できる広さを確保し、くぼちを活かした外部空間を計画します。
 ・既存樹木と併せて、季節を感じられる木や、実のなる木などを植栽します。
 ・草木やビオトープ、築山など自然体験の場や、思い切り走り回れる広場、健康な身体づくりができる遊具、感触を楽しめる砂場などを配置します。
 ・雨天時の遊び場や、日差しの強い日の日影づくりにもなるピロティを、園庭に隣接して設けます。
 
 ⑬管理諸室、玄関
 ・職員室は正門、玄関を見渡せ、来訪者を一元管理できる配置とします。
 ・職員室は保健室と兼用するため、園児の休息の空間を確保します。
 ・園長室は職員室と近接した位置に設け、園長先生と職員の連携が図りやすい計画とします。
 ・外壁や敷地外周の門、フェンス等により、明確なセキュリティラインを構築し、管理しやすい安全な施設とします。
 ・会議室・研修室は利用形態に応じて、部屋を半分に分割できるつくりとします。
 ・施設全体は上足での利用とし、玄関及び保育室前には履き替えスペース、傘立て、下足箱を設けます。
 
 ⑭子育て支援室・サポート保育室
 ・保護者が気軽に情報交換ができるふれあいの場として、子育て支援室を設けます。
 ・保護者が就労等で、一定程度継続的に家庭で保育できない児童を預けることのできるサポート保育室を設けます。
 
 ⑮駐輪スペース、バギー置き場
 ・自転車を使用する利用者のための、駐輪スペースを設けます(約15台程度)。
 ・バギー置き場(約10台程度)は、雨に濡れないように、深い庇の下やピロティ、屋内部分に設けます。
 
(5)放課GO→クラブに配置する機能
 ⑯学童クラブ室、放課GO→クラブ室
 ・学童クラブ室は200名が利用できる広さを確保します(1人あたり1.65m2以上)。
 ・学童クラブ室は可動間仕切りで、一体的にも、分割しても使える設えとします。
 ・室内に、おやつを作るための厨房(キッチン、IH給湯設備)を設けます。また、トイレとは別に手洗いを設置します。
 
 ⑰遊戯室
 ・室内で身体を動かして遊べるスペースを設けます。ボール遊びができるように、天井高を確保します。
 
 ⑱事務室、玄関
 ・事務室は、玄関に近接させ、来訪者を一元管理できる配置とし、見通しの良い設えとします。
 ・施設全体は上足での利用とし、玄関には履き替えスペース、傘立て、下足箱を設けます。