はじめての給食指導(特別活動・日常の指導)
4月 第1週
実践のポイント
入学したばかりの1年生の児童は、成育暦や誕生月、生活リズム等の異なりから、食生活についてもかなりの個人差が見られる。給食を楽しみにしている児童が多いと考えられるが、「食べられないものが出たらどうしよう」「どうしても時間内に食べ終われない」などの不安を感じている児童もいる。「学校給食と望ましい食習慣の形成」に関する指導については特別活動の学級活動に位置付けられており、楽しい学校生活を送るために、4月には児童が食事や配膳の仕方を身に付け、給食の時間を楽しめるように丁寧な給食指導が必要となる。
ねらい
○食事の前の手洗いや箸の使い方など、食事のマナーに関する基礎的事項を学ぶ。
○準備や後片付けなどの当番を通じて、協力することが楽しい給食につながることが分かる。
○友達と仲良く給食を食べることができる。
時間の配分
○紙芝居やパネルシアター等を使って、仕事の手順や給食の準備の順番など、小学校の配膳の仕方が視覚的に分かるようにする。
○入学当初は、4時間目の半分を給食指導の時間に当て、ゆとりをもって給食の準備を行う。
○慣れてきたら、準備や配膳が15分、食べる時間が20~25分、片付けを10分ほどで行えるようにする。
食事のマナーと環境
○机を班の形にしてトイレと手洗いを済ませ、机をふき、テーブルクロスを敷く。
○給食当番以外の人はトイレと手洗いを済ませたら、自分の席で静かに座って待つ。
○配膳は、危険のないようにおしゃべりをしないで落ち着いて取りに行く。
○「いただきます」をしてからしばらくの間は「もぐもぐタイム」とし、お昼の放送(放送委員会による放送)を聞きながら、お話をせずに食べるようにする。
○箸やスプーンを使って、皿にごはんつぶなどが残らないようにきれいに食べる。
○片付けは、班で協力して行い、終わった人は、終わっていない班を手伝う。
食べる分量の調節
○元気な体をつくるためには、いろいろな食べ物を食べることが大切であることを知る。
○食べ物の働きを考え、苦手なものでも食べようとする気持ちをもつ。
○少なめコースを設け、配膳された量を食べきれるようにする。食べられたら、おかわりをする。
給食当番の役割
○白衣の着替え方を絵などに示して、着方が分かるようにする。
・白衣を着る前にきれいに手を洗う。
・帽子はポケットに入れてしまう。白衣のボタンをきちんと留める。マスクを着ける。
○当番の人数を増やし、お皿を持つ人、おかずを盛る人というように分担することで、安全や清潔に、気を付けて配膳できるようにする。
○当番は、配膳台を用意するグループとワゴンを取りに行くグループに分ける。
○牛乳はおぼんに置くと重いので、机に配る。給食当番の分の給食の配膳は、次の週の当番が責任をもって行う。
○児童がスムーズに配膳できるよう担任が分かりやすく役割を示す。