【実践例3】 文字指導の工夫

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 4月
文字の指導(国語・書写)

4月 第3週

実践のポイント
 保育園や幼稚園では、お店屋さんごっこ、お手紙ごっこ、自由遊びなどで、字形が整わなくても文字を書く経験をしてきている。また、絵本を読んだり、読み聞かせをしてもらったりして文字を読むという経験もしてきており、文字の学習に対する意欲をもち、期待に胸を膨らませて、入学してきている児童が多い。その意欲を持続していくために、小学校教育では、一人ひとりの経験に違いがあることを理解し、筆記具の正しい持ち方や姿勢を指導し、簡単な文字からだんだんと難しい文字へと平仮名学習を進めていく。
 
ねらい
○書くときの正しい姿勢や鉛筆の正しい持ち方を知る。
○姿勢や鉛筆の持ち方に気を付けて、線をなぞったり書いたりする。
○平仮名の字形や筆順、基本点画(とめ、はね、はらい)に気を付けて書く。
 
 指導の順番
○読みの指導と書きの指導を分けて考える。
○まっすぐな線や折れ曲がった線、曲線などをなぞる運筆練習から始める。
○平仮名を指導する順番を簡単な文字から難しい文字へ進める。似ている文字を連続して指導する。
・一画(つくしへて)二画(い、り、こ)
・似ている形の文字(に、た)(ち、ら、ろ、る)(ま、よ、は、ほ)(め、ぬ)(わ、れ、ね)など
 
 姿勢
○文字を書く正しい姿勢を指導する。
・ぐう
(机とお腹の間にぐう一つ分空ける)
・ぺた
(両足を揃えて床にきちんと付ける)
・ぴん
(背筋をぴんと伸ばす)

 

 鉛筆の持ち方
○鉛筆の正しい持ち方を指導する。
・鉛筆は斜めに傾ける。
・削ってあるところの少し上を持つ。
・人差し指と親指で丸くつまむように持つ。
○正しい持ち方の図を教室の前に掲示する。

 

 指導の工夫
○手本を指でなぞったり、空書きをしたりする。
○一マスを4つの部屋に分け、始筆、終筆を意識した指導をする。

 

○「さいごをぷりん」「くるりんすう」「かくかくしゅっ」など、音で特徴をとらえさせる。
○字形や、折れ、曲がり、腕を大きく使って大きく空書きをして覚える。