2 特別な配慮を必要とする子どもの支援

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 小学校入学を控えた保護者の誰もが、我が子への期待とともに不安を抱えています。特別な配慮を必要とする幼児とその保護者が安心して就学の準備を進められるよう、また小学校入学までの見通しがもてるよう、区のシステムやサポート体制、相談窓口など、就学に関する情報提供をしておくことが必要です。
 保育園・幼稚園は、日頃から、一人ひとりの幼児の特性に応じて支援の内容を見直すとともに、それまでの支援の経過や、支援した結果の変容の姿などを整理し、小学校と情報を共有し、保育園・幼稚園での支援を小学校へとつなげていくことが大切です。

【小学校入学までの見通し】

 【保育園・幼稚園の基本的な姿勢】
○個人面談や保護者会等で、5歳児年間計画などを示し、5歳児の生活に見通しをもち充実して過ごせるようにします。
○日頃から、保護者と子どものことを話題にし、保護者が悩みや相談等をしやすい雰囲気を心がけます。
 
 【就学支援シートの活用(例)】
○就学支援シートは、特別支援を必要とするしないにかかわらず、幼児が入学後に楽しい学校生活を送ることができるよう、小学校に情報を引き継ぐために作成するものです。
○就学支援シートを作成することは、「保護者の思いを小学校に伝える」という大事な意味があります。この視点をもつことが保護者の自己効力感や安心感につながります。
○就学支援シートは、幼児の現状の表出行動を簡潔に書き、困難なことばかりを羅列せず、的確に幼児の発達の姿を伝える、推察で書かないなど、記入に際して十分に配慮します。
○保護者と園でのとらえ方に相違点があった場合は互いの思いを確認し合います。しかし、違いが解消しなくても、そのまま提出してよいものです。
○特別支援アドバイザーなどと一緒に作成することもできますので、ケースに応じて専門家の協力を得ることもできます。