昭和十二年十月二十六日(火)晴
第一回兒童映畫會開催ス
午前ノ部 低學年(一、二、三年)
一 午前十時開始 十一時五十分頃終了
プログラム(オールキネマ社)
一 時局ニュース(戰爭)四卷
一 漫畫、五匹の力、白鼠物語 各一卷
一 血染のスケッチ
午後ノ部 高學年(四、五、六年)
二 午後〇時四十分開始 三時半
プログラム
一 時局ニュース 一 血染のスケッチ
一 南極猛鯨狩
感想
午前中のニュースの時間少し多すぎた感あり。兒童多少飽きが來たやう。漫畫も餘り面白くなかつた。
血染のスケッチは一、二年には少し難しい。(幼稚園も参加)午後の部もニュース多少重い。四年生邊は騷がしかった。
捕鯨も餘り熱心に見ない者もあつた。血染のスケッチ等は相當熱心に見た樣だ。やはり「實學」より劇の方が感銘が深いやうだ。
一般職員に茶菓子出す(餅菓子壹圓せんべい五拾錢)
オーキネマ社員辨當五拾錢(二人分)
昭和十六年
一月十三日(日)晴寒
養正館に於て少年會、少年映畫會につき反省會
次回少年映畫會一月十九日(日)
路傍の石(或はともだち)炭燒く人々、ヒトラー總統傳
二月に民族の祭典、高萩交渉、東和商事へ
巡回映畫配給開始
一月十四日(火)晴
發表者打合會笄校
小町、藤井、山下、高萩各先生打合
藤井先生と高萩は原稿を早くつくって印刷に送ること
山下先生は三年生を使って文學的な冬の取扱ひ
小町先生は六年女子を使って理科の取扱ひ
東和商事(海上ビル)山崎先生と出張
川名氏、近藤氏に面會
養正舘少年映畫會に民族の祭典の借用申込
快諾を得、費用の點は養正館と相談してきめる。
〔略〕
(南山小学校資料 昭一二・一六)
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