一 疎開兒童受入ニ關スル件
一 三年女子 五十四名 覺本寺
二 五年男子 五十名 寶福寺
三 五年女子 四十一名 神明 小河瀬別邸
計 百四十五名
四 疎開學校 麻布区飯倉國民學校
五 疎開實施 八月十八日ノ豫定
六 六年女子 三十六名 神明 小河瀬別邸
梁田校ニ收容豫定ナルモ校舍ノ都合ニヨリ振替方希望申出アリ
七 設備ニ關スル件
イ 机
ロ 腰掛
八 寮母 兒童五十名ニ對シ二人ノ割合、東京ヨリ同道ノ豫定ナルモ豫メ地元ニ於テモ斡旋方考慮シ乞
フトノコトナリ
九 炊事婦 兒童五十名ニ對シ一人半トイフコトニテ地元ニ於テ斡旋スルコト(小使込ミ)
十 鍋釜蔬菜類地元ニ於テ斡旋準備スルコト
十一 便所、風呂場、炊事場ヲ設備スルコト
風呂桶 三
便所 三
十二 自給蔬菜園設置ヲ希望シ居ルコト
婦人隣組長の方々へおねがい
嶋田へ集團疎開して來た東京の學童たち慰問を兼ねて婦人會として左の如く歡迎會をして上げたいと存じます
何卒おいそがしいところ恐入りますが隣組全員お誘ひ合せ御出席下さいませ
記
一 時……八月二十五日午後七時から
仝八時半まで(一時間半)
九時にはこどもたちが就寢出來るやう集合時刻を嚴守ねがひます
一 所……覺本寺 本堂
尚、
當夜、疎開學童の遊戲や唱歌を見せてもらひます
おみやげとして各隣組ごとに、(一戸二ヶ位)ジャガイモ 二百匁をふかして持ちより下さるやう折入ってお願ひします
昭和十九年八月二十四日
婦人會島田班長
覺本寺檀徒の方へ
至急廻覽
おいそがしいところ、急(きふ)で恐入りますが、
本(けふ)十二日夕八時半本寺へお集りねがひます
集團疏開兒童うけいれにつき種々御協議煩はしたいのです
情勢緊迫のため來る十四日急遽東京からら疎開してくることに本日通報がまゐった次第です
昭和十九年八月十一日
覺本寺執事
廻 覽
覺本寺へ疎開して來る東京麻布飯倉(イヒクラ)國民學校初等科三年女の一行は、
十七日午前十一時二十分福居驛着で來ることになりました。
就いては、
部落會長・隣組長の方々は、十七日午前十一時三十分迄に覺本寺へ集つて右一行を迎へてやつて下さい。 |
尚、區民の皆樣も出來るだけ多勢、迎へに出て下さい。
右おねがひいたします。
昭和十九年八月十五日
島 田 區 長
(覚本寺所藏資料)
【付記】昭和十九年八月学童集団疎開を受け入れた覚本寺には、当時の資料、受け入れ契約に関する書類、檀徒・婦人隣組等地域の人々への受け入れ協力に対しての廻覧、児童の作文、班日誌、図画等が保存されている。