(3)学校体育と社会体育

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 一頃「もやしっ子」という言葉が巷間流行したが,現在も体位の向上と体力とのバランスが社会の関心を呼んでいる。児童や青少年の発達には,単にスポーツに止まるものではないが,その要素として体育・スポーツ活動が重要な課題となっている。交通機関の発達が「歩く」という運動と路地裏の遊びを減少させ,また受験戦争の低年齢化や家庭内での子どもの役割の減少が,成長期に必要な運動を確保しにくくさせている。
 現在,学校では体育の授業やクラブ活動によって,体力の向上を目指している。しかし,時間的な制約,種目の個人的な指向などもあり,決して充分なものであるとはいえない。体育授業におけるスポーツ種目を延長して地域にクラブを育成したり,授業にない種目を児童・生徒と共に楽しむなどの施策も必要であろう。
 生涯教育としてのスポーツ振興では,身近に場があり,何時でも楽しめる条件と欲求の充足を達成できるようにすることであると考える。