―知恵の銀行―
区立高輪図書館
〝知恵の銀行〟として区立図書館は、広く区民の皆さんに利用されていますが、四月一日から、いよいよ高輪図書館が全館オープンします。
いままで、区役所高輪支所四階に三田図書館高輪分室がありましたが、独立図書館は高輪地区にありませんでした。
高輪図書館は総工費九、六〇〇万円を投じて、昨年十二月完成しました。準備の都合もありましたが、すこしでも早く利用してもらおうと昨年十二月十五日から一部開館しました。
蔵書も、高輪分室から移した一万冊に新しく二万冊増えて三万冊になる予定で、四月の開館を間近にして、同館職員は準備におおわらわです。
田口館長の案内で館内をまわってみました。
まず、一階ホールの突き当りに受付があります。
「館外貸出の手続はここで行なわれます。館外貸出は港区内に住んでいるか、働いたり、通学している人が登録すると区内の全図書館共通で利用できます。登録票は、住所等を証明するものをお持ちになれば発行します。貸出冊数は一回二冊までで、一週間借りられます。」
ホールの手前右側に真赤な壁が目をひきますが、ここは児童室です。色どりも明るいかわいいテーブルとイスがおかれ、楽しいふんいきで読書できるよう工夫されています。
「毎日五〇~六〇人がきています」と人気も上々。
受付にそって奥へはいると視聴覚室があります。
「映画会とかレコード・コンサートをやる予定です。また社会教育の講座などに使われるでしょう。」
二階は、閲覧室で、第一閲覧室(高校生以上一般社会人)、第二閲覧室(中学生以上)があり、あわせて三〇〇席あります。
「当館は開架式ですから、自由に書架(一・二階にあります)で本を選べます。」
また、地階には、和室と会議室があります。
「区民の皆さんの集まりなどにどしどし使っていただきたい。」
最後に、「お買物のついでにエプロンがけで気軽においでください。夕飯のすてきなこん立がみつかるかも知れませんよ。」と館長は学生だけの図書館ではないことを強調しています。
▽ところ 港区高輪一―一六―一 〓447―一五一七
(『区のお知らせ』昭四六・三)