(1) 本願寺顕如書状 (麻布善福寺所蔵)

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【本願寺顕如書状】
態染筆候、仍当寺之儀
去年以来籠城に付て
諸人之疲可有推量候
当流法義破滅候へ
き事愁歎至極候、門
下之輩被抽忠節者
聖人へたいし奉報
謝不可過之候、当国
太守累年申談之旨
あひかいらす本望候
就其調略之子細候間
千万無心之儀なから
兵粮馳走別而憑入候、
何様にも伝法再興之
志をはけまれ候へく候、
殊坊主分之儀者勿論候
将又法義不可有由断
老少不定のならひにて候
間急之信心決定候て
其上にハ仏恩報謝の
念仏可申候、委細按察
法橋可申候、穴賢々々
 六月十三日    顕如(花押)
   阿佐布
     善福寺御房

顕如書状(善福寺所蔵)