(2) 商業地帯の発達と盛り場・花街

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【明治二十一年芝区主要商店】 芝口から・源助町・露月町・柴井町・宇田川町・日陰町・二葉町・烏森町・愛宕下町など、いわゆる新橋の地域は明治五年の新橋停車場の開業を契機として、幹線鉄道の基点、あるいは市内交通路線の発着地としてのターミナル的性格によって発展していった。明治文明開化の影響をもっとも敏感に受容していた地域であったが、明治二十一年十二月調査の芝区内の主要商店一覧をみても、西洋古道具・洋家具室内装飾・宝石・西洋小間物・革鞄・洋灯・洋楽器・靴商などが多くを占め、当時の商店街の様相を示している(表13)。
 

表13 明治二十一年末、芝区の主要商店

営 業 種 別 屋 号 町   名
古書店
団扇商


刀剣商
書画骨董商

西洋古道具商



洋家具室内装飾
宝石商
西洋小間物商




西洋小間物
革鞄店
洋灯商

和洋清楽器製販
袋物商
呉服商







菓子商


佃煮・煮豆店
靴商
文屋
美輝堂
竹川利三郎
渡辺徳三郎
すや
若井
相彦
丹後屋
前田屋
玉置商店
中野屋
橋本支店
石村道之
寿屋商店
本木商店
松田屋
本木商店
中村寅吉
野村辰次郎
松田屋
金子仙太郎
近藤友作
杉村松韻斎
宮城屋磯吉
伊勢屋
大丸
柴田
大津屋
坂田屋
山形屋
大和田屋
伊勢屋
壺屋
井筒屋
蟹屋
玉木屋
大塚岩次郎
神明町
琴平町二
日陰町
田町
日影町一の一
久保町

愛宕下町
烏森町一

田村町一三
烏森町一
愛宕下町三の一
露月町一九
〃  三七
源助町二〇
愛宕町四の二
〃  二の四
露月町二六
源助町二〇
桜田本郷町一〇
愛宕下町四の一
芝口二の八
芝口一丁目
金杉町
日陰町

芝口三丁目
三田三丁目
三田四国町
桜田本郷町
烏森町
西久保八幡町
神明前
芝口
〃 一の五
露月町二四

 
 このなかで、後年において大きく発展し、地域的特色となったものに、すでにのべた洋家具業があり、これからのべる古洋服商および既製洋服商がある。