目次
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第一編
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第六章 近代
第五節 戦時下の区民生活
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日本は、昭和六年(一九三一)の「満州」への侵略戦争開始より昭和二十年(一九四五)の終戦まで、一五年にわたる史上未曽有の悲惨で苛酷な戦争を経験した。
港区民の生活にも次第にファシズムと戦争の影は色濃くなり、昭和十二年(一九三七)芦溝橋事件を契機に、全面戦争に突入するに及んで、その市民生活のすべてが、「勝つために」統制され、生活を切りつめ、平和な生活を望む本音を言えない毎日を強いられ、そして、その双肩に「戦争の重荷」を背負わされたのであった。