(四) 港区の人口密度

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 一平方キロメートル当たりの人口密度は日本全国平均でながめると三〇〇人であるが、南関東では二、〇一〇人、西近畿では一、〇五八人となる。
【港区の人口密度】 さらに、それを東京都庁、大阪市役所、名古屋市役所を中心とした半経五〇キロメートル圏でみると、東京五〇キロメートル圏で三、三五四人、大阪で二、〇二四人、名古屋で一、〇一七人であるから、当港区の人口密度一〇、八三一人は東京五〇キロメートル圏平均値の約三倍ほどの過密地域となっていることが分かる。
 

表7 人口分布と人口密度の地方別および三大都市地域50キロ圏比較  (昭和40年~50年)


地  方
   1)
人   口(千人)全国人口を
100とした比率
面積と密度(昭和50年)
昭和40年45年50年昭和40年45年50年面 積
(k㎡)
全国面積を
100とした
比率 2)
人口密度
(1k㎡ 当たり)2)
全  国
北海道
東  北
北関東
南関東
北陸・東山
東  海
東近畿
西近畿
中  国
四  国
九州・沖繩
99,209
5,172
9,108
5,183
21,017
7,877
10,926
2,706
13,070
6,871
3,975
13,304
104,665
5,184
9,031
5,382
24,113
7,856
11,778
2,863
14,538
6,997
3,904
13,017
111,937
5,338
9,233
5,797
27,039
8,107
12,726
3,135
15,696
7,366
4,040
13,460
100.0
5.2
9.2
5.2
21.2
7.9
11.0
2.7
13.2
6.9
4.0
13.4
100.0
5.0
8.6
5.1
23.0
7.5
11.3
2.7
13.9
6.7
3.7
12.4
100.0
4.8
8.2
5.2
24.2
7.2
11.4
2.8
14.0
6.6
3.6
12.0
377,535
83,513
66,959
18,859
13,450
43,262
29,255
12,431
14,834
31,847
18,795
44,330
100.0
21.1
18.0
5.1
3.6
11.6
7.9
3.3
4.0
8.5
5.0
11.9
300
68
138
307
2,010
187
435
252
1,058
231
215
304
東京50キロ圈
大阪50キロ圈
名古屋50キロ圈
50キロ圈 計
18,960
12,070
6,096
37,126
21,971
13,640
6,774
42,385
24,758
14,871
7,430
47,059
19.1
12.2
6.1
37.4
21.0
13.0
6.5
40.5
22.1
13.3
6.6
42.0
7,609
7,349
7,308
22,300
2.04
1.97
1.96
5.98
3,254
2,024
1,017
2,110

(注)昭和50年境域による。
  1)東北は、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島の6県。北関東は、茨城、栃木、群馬の3県。南関東は、埼玉、千葉、東京、神奈川の1都3県。北陸・東山は、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野の6県。東海は、岐阜、静岡、愛知、三重の4県。東近畿は、滋賀、奈良、和歌山の3県。西近畿は、京都、大阪、兵庫の2府1県。中国は、鳥取、島根、岡山、広島、山口の5県。四国は、徳島、香川、愛媛、高知の4県。九州・沖繩は、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖繩の8県。
  2)北海道の歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島および島根県の竹島の面積を除いて算出。


 

表8 港区人口密度の推移

年  次人口密度
  (1k㎡)
昭和50年
昭和45年
昭和40年
昭和35年
昭和30年
昭和25年
昭和22年
昭和15年
昭和10年
昭和5年
大正14年
大正9年
10,754
11,498
12,416
13,708
13,069
11,094
 8,468
17,264
17,317
16,554
16,454
16,940

 

表9 港区の支所管内ごとの人口密度
   (一平方キロメートル当たり)

年 度支所名人口密度
30年
麻布
赤坂
25,388.8
15,704.6
10,801.2
35年本所
麻布
赤坂
高輪
13,780.4(25.2)
17,447.4(31.9)
12,331.3(22.5)
11,169.6(20.4)
40年本所
麻布
赤坂
高輪
12,002.6
15,817.7
11,884.4
10,722.0
45年本所
麻布
赤坂
高輪
10,732.4
14,464.9
11,814.7
10,206.6
50年本所
麻布
赤坂
高輪
 8,748.8(20.2)
14,116.3(31.1)
10,658.8(24.5)
10,748.4(24.1)

(注) ( )内は,35年,50年とも全体を100とした場合の指数。


 
 また、これを港区内支所等管内ごとにみてみると、昭和三十五年には麻布、本所・赤坂・高輪の順で人口密度が高かったのであるが、昭和五十年には高輪の伸びが著しく、麻布・赤坂・高輪・本所と位置が逆転してきていることが分かる。これは、本所管内が業務地化してきたことと、高輪管内に多くの高層マンション建築の動きがあることで説明できるのである。
 当分この動きは続いていくようである。
 いずれにしても、各管内ごとにとっても、麻布の一三、六六〇人を筆頭に、本所の八、八六二人まで人口密度の高さが指摘できるようである。