第三節 港区の人口動態からみた社会構造

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【自然増・社会増】 港区の自然増加と社会増加について、まずながめてみよう。東京都区部の自然増加は、昭和四十五年までは増加の傾向をたどり、昭和三十年に七万〇、三六〇人であったのが、四十五年には一二万五、一三七人にまでなっていたが、その後自然増の伸びは止まり、昭和五十年には八万九、一五四人と逆に下落をはじめている。港区もややそれと同じ傾向にあり、自然増加の下落が気になるところである。
 また、社会増加については、地域別の転入、転出でもみられるように、東京都区部では昭和四十年からマイナスに転じてきているし、港区では昭和四十五年から社会増加がマイナスになってきている。
 すなわち、自然増加が下落し、社会増加がマイナスであるため漸次的な人口減少が続き、都心部の空洞化といわれてきている現象が港区においてもみられるのである。