【旧麻布区役所に港区本庁舎】 都は、従来の区役所処務規程に代わって、三月十五日港区役所通則を定めた。これにもとづき、旧芝・麻布・赤坂三区の区役所はそれぞれ港区役所支所とされた。そして、これら支所の事務を統括するために、総務、企画の二課からなる区長室が麻布支所(旧麻布区役所)内に置かれた。以来十二月まで区長室のおかれた麻布支所は港区役所本庁舎と称せられた。
また、港区成立とともに人事異動がおこなわれた。区長は公選区長の発足まで空席とされたが、都長官によって日本橋区長心得から港区副区長に任命された中西清太郎が、三月十五日に区長心得を命じられ職務を代行した。