当選者の特徴

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 第一回区議選に一〇六名もの立候補者があったこと自体、区民の間に民主化への期待が強かったことを物語るが、当選者には次のような特徴がみられる。
 まず、当選者の過半数が、旧区会の議員経験をもたない新人であったことである。すなわち、当選者四〇名のうち新人は二四名、旧区会議員から引き続き選出された者一二名、元区会議員二名であった。また、当選者の世代も比較的若く、二五~四〇歳六名、四一~五〇歳一六名、五一~六〇歳一二名、六〇歳以上一名であり、四〇歳台以下が多数を占めている。
 次に、男女平等選挙権の実現によって、国会、地方議会への婦人の進出がみられたが、港区でも、二名の婦人議員が誕生した。当時の二二区議会のうち、婦人議員の誕生をみたのは、一一区であり、二名以上の当選者が出たのは、港、品川、大田、世田谷の四区であった。
 ところで、四〇名の新議員の選出地区を芝・麻布・赤坂の三地区別にみると、芝地区から選出された者二四名、麻布地区一一名、赤坂地区五名であり、芝地区選出議員が多数を占めた。