二十五年十二月十三日に地方公務員法が公布された。特別区二三区は、二十六年八月、同法第七条第二項にもとづき特別区人事事務組合と人事委員会の共同設置を決定した。
区長は、同年八月三日の区議会に特別区人事事務組合規約の承認を求めた。区議会が同日、それを満場一致をもって承認したことにより、港区もまた、右の事務組合に加わることになった。こうして、とりあえず、二三区の固有職員約一、一〇〇人を対象とした特別区人事委員会が発足した。
これにともない区は、二十六年十月の区議会第五回定例会において、区固有職員を対象とした港区職員条例、区職員の給与に関する条例など人事行政関係条例一一件を成立させた。
しかし、地方自治法改正にともない二十七年六月には、地方公務員法も改正された。特別区人事委員会はその根拠を失い、二十七年十二月に廃止された。前掲の人事関係条例も修正され、条文中特別区人事委員会に関する事項は区長権限となった。一方、特別区人事事務組合規約も改正され、新たに共同設置された公平委員会の事務を担うことになった。