東京都市計画街路放射第一八号線は、中央区木挽町を基点としている。それは交通量が増加しつつある国道第一五号線のバイパスであり、また、竹芝・日之出棧橋・品川埠頭をつなぐ東京港開発のための道路でもある。区議会は、区経済の発展のために二十八年十一月二日ならびに三十一年二月二十三日に、放射一八号線の事業促進を求めた意見書を決議し、都知事、建設大臣、衆議院建設委員長に送付した。
右路線の工事は三十一年に着工をみた。だが、汐留川埋立工事区域内には、約一〇〇世帯の低所得者が居住しており、この人々の立退き斡旋が問題となった。区議会は、三十二年三月二十六日に都知事に意見書を提出し、これら生活困窮者の特別の保護を要請し実現をみた。