教育施設の改善が進みつつも、その内部施設の拡充は、依然としてPTA経費に負うところが少なくなかった。このため、区議会は、三十五年ごろからたびたび税外負担の増加が著しいとして、理事者にPTA経費の軽減指導と区教育予算の増額を図るように求めた。この一部は、区の財政措置によって実現をみた。
ところが、三十六年に地方財政法が改正され、当然公費で負担するべき施設設備のそれを住民の負担に転嫁することはできないとされた。このため、PTA経費で雇用されてきた給食作業員、栄養士の区職員化が区教育行政の焦点となった。