(二) 港区の小売、飲食、サービス業

1111 ~ 1112 / 1465ページ
 昭和五十一年前後における港区のこれらの商業は、低経済成長下においても、二三区全体の成長レベルをこえ順調に伸びている。
 その特徴をみると小売業においては、百貨店や大型店のウエイトが他の都心区や二三区全体にくらべてきわめて低い。飲食店の動向をみると、古い暖簾(のれん)を誇る老舗と新しい感覚の店が、港区のイメージに合致して、それぞれが販売効率を向上させている。
 さらにサービス業については、都市中枢機能が集積する都心区としてのメリットがあるために、情報サービス・調査・広告などの業種が急増している。
 しかしながら、商業をとりまく港区の環境は人口流出入に影響の大きい営団一一号線・都営一二号線・営団七号線の各地下鉄の計画路線の開通、銀座、日本橋、渋谷、新宿などの競業商業地の発展、区内大型店の進出動向、あるいは毎年一四〇棟、床面積にして三五万平方メートルにのぼるオフィスビル建設の影響など、予断を許さない状況になっている。