港区青年館は、はじめは昭和三十九年六月に港区役所別館四、五階に設けられた。これは、昭和三十五年度からの都の青少年社会教育施設建設の方針と各区への補助金支出を受けて設けられたものである。
そして、昭和四十三年三月に、旧西桜小学校跡に鉄筋コンクリート四階建てのこんにちの青年館が完成した。
港区青年館が完成(昭和43年)
青年館で行なわれる活動は、つぎのようなものにわかれる。
(1) 青年館が計画し実施するもの
(2) 青年館に登録された団体が、おのおの独自に行なうサークル活動
(3) 社会教育課が計画し実施するもの
(4) 福祉関係団体、PTAなどの公共的団体の各種会合や催し
(5) 登録団体以外の一般団体の利用
なお、青年館の事業別利用者数の推移および事業実施状況の主な内容は、図4・表43に掲げたとおりである。
図4 青年館の事業別利用者数の推移(昭和47年度~51年度)
表43 青年館事業実施状況
対 象 | 事業名 | 曜・時間 | 事業目的 | 内 容 | 回数 | 参加者 数(延) |
青 年 306回 14,163人 | 茶道勉強会 | (月)PM6:30 ~8:30 | 茶道の基本を学びかつ人間性を高める | 裏千家 | 48 | 1,585 |
華道強強会 | (火) 〃 | 華道の基本を学びかつ人間性を高める | 小原流 | 47 | 1,275 | |
レクリエーション教室 | (火) 〃 | レクリエーションリーダーの育成 | フォークダンス,ゲーム,歌唱など | 48 | 2,737 | |
ギター教室 | (火) 〃 | 情操を高め併せて同好グループを育成 | 演奏指導 | 36 | 769 | |
絵画教室 | (金) 〃 | 美と創造性を養いつつ同好グループを育成 | デッサン・油絵 | 48 | 916 | |
人形劇教室 | (金)9月10日 ~11月26日 | 手づくりの心を養い同好グループを育成 | 作り方,動かし方の基本から演出まで | 12 | 208 | |
料理教室 | (金)5月14日 ~7月16日 10月15日 ~12月17日 | 家庭の食生活の向上 | 和・洋・中華料理の作り方 | 20 | 1,007 | |
リーダー研修 | 9月25日~26日 (土・日) | 青少年活動の技能と運営方法を学習 | 東京都水元青年の家に一泊 | 1 | 56 | |
青年のつどい | 7月14日(日) | 親睦と交流 | スポーツ大会 | 1 | 50 | |
12月18日(土) | 相互の親睦と生活向上 | ダンス | 1 | 270 | ||
3月26日~27日 (土・日) | 学習成果の発表若人の祭典 | 音楽・生け花・茶道書道・絵画・演劇など | 1 | 3,854 | ||
書道勉強会 | (月)PM6:30 ~8:30 | 書道の基本を学びかつ人間性を高める | 基本から手ほどき | 24 | 1,115 | |
青年館利用者 連絡会 | 毎月随時 | 利用団体相互の連絡と親睦 | 総会,例会,幹事会 | 19 | 321 | |
児 童 40回 1,071人 | 合唱団 | (土)PM2:00 ~4:00 | 学校生活以外の余暇善用 | 合唱指導 | 38 | 682 |
観劇会 | 7月20日 1月17日 | 〃 | 池袋小劇場 劇団ともしび | 2 | 335 | |
一 般 143回 3,834人 | 自主勉強会 茶道 華道 | (月)AM10:00 ~12:00 (火) 〃 | 作法と技法を学ぶ 〃 | 裏千家 小原流 | 47 44 | 1,659 992 |
音楽教室 合唱団 | (金)PM6:30 ~8:30 | 情操と音楽的教養の向上のために,知性のゆたかさのために | 合唱指導 | 48 | 1,112 | |
青年セミナー | (木)10月14日 ~11月2日 | 青少年の教養を高めるために | 友情・恋愛・結婚 | 4 | 71 | |
各地区 青年館 | 青年館連絡協議会 | 随時 | 23区青年館職員の研修と情報交換親睦交流 | 連絡協議 | 7 | 80 |
合 計 | 496 | 19,094 |
このように青年館利用についての内容はすこぶる多彩ではあるが、そのことはサークルが相互の連絡、意見交換、親睦をはかるために、昭和四十四年以来「青年館利用者連絡会」を結成していることの反映でもある。この連絡会は各登録団体から選ばれた幹事によって行なわれ、青年のつどい、若人の祭典、レクリエーション、機関紙『青年のひろば』の発行など、活発に自主的に活動している。(加盟団体は、昭和五十二年現在・五六団体。)