【水上警察で浮浪児施設】 区内芝浦の倉庫地帯には、常時八〇人ほどの浮浪児がうろつき、食糧のコソ泥などをしていたので、時の水上警察署長は保安上、浮浪児の保護・厚生の必要から、彼らの収容・保護を考え、昭和二十一年九月、水上警察署第五台場見張所の建物を利用して「東水園」と名づけた施設を設立した。
事業開始当時、一三歳から一六歳までの児童一五名が収容されて、水上警察署員が交代で保護にあたっていた。その後、児童福祉法が制定され、東水園は水上警察署の手から戦災者救護会に移されて戦災者救護会児童施設東京園となった。同二十三年八月二十五日、第一台場の建物に移ったが、同二十四年十月キャスリン台風で建物が破壊され、まもなく廃止された。