敬老館と福祉会館の建設

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【敬老館・福祉会館を増設】 老人福祉活動の場として、三十年代後半から敬老館や福祉会館の建設が進められてきたが、とくに昭和五十年前後には集中的に増設された。昭和五十三年現在では、敬老館が三ヵ所、福祉会館が十一ヵ所に増えて利用されている。
 これらの施設も土地取得難のため保育園や児童館などと併設されているが、鉄筋コンクリート造りの建物の内部には民謡や踊りが楽しめる広い畳敷の集会室があり、テレビ、ステレオ、囲碁、将棋などの娯楽用具も完備している。とくに愛宕敬老館と各福祉会館には浴場の設備もあり、三田福祉会館では健康相談を、三田、赤坂、西桜、本村の各福祉会館では健康トレーニング指導をそれぞれ定期的に行なっている。
 利用状況は、年間延三万人を超えるところ(三田・白金福祉会館)があり、少ないところでも二〇〇〇人を数え、区内高齢者の憩いの場として大きな位置を占めている。
【望まれる現行施策の拡充】 以上のように、港区が実施している老人福祉施策は、数えあげると二〇以上にも達する。そのほとんどは昭和三十八年の老人福祉法施行以後に実施されたもので、歴史は浅いが、今後は老齢化の進行とともに、その存在は重要性を増すこととなろう。と同時に、新たな施策をも含めて現行の施策のいっそうの拡充が期待されている。