これまでの港区域の区史

22 ~ 23 / 499ページ
 これまで、港区域については、アジア・太平洋戦争以前までの旧三区の区史誌(『芝区誌』『麻布区史』『赤坂区史』)のほか、港区として港区創立一〇周年を記念して昭和三五年(一九六〇)に『港区史』上・下、三〇周年を記念して昭和五四年(一九七九)に『新修港区史』、と二回の区史が刊行されている。東京都特別区の各区の多くは、アジア・太平洋戦争以前に企画したものと、昭和二二年(一九四七)施行の地方自治法・東京都特別区成立を記念したものを一九五〇年代前半に刊行した後、東京都特別区成立から一〇年、二〇年もしくは三〇年、そして五〇年を記念して通史を刊行している。さらに、平成二七年(二〇一五)ごろより令和三年(二〇二一)現在にかけて、七〇周年(昭和八年〈一九三三〉成立の三五区が継続した区では九〇周年)の事業として、一部の区で自治体史編さんの計画がすすめられているが、現代部分のみを補うものや、ビジュアルな反面で記述が簡易であるものも少なくない。
 港区の場合、三〇周年から久々の刊行となるため、とくにこの間の研究の進展や史資料の蓄積を受けて、今回の『港区史』が計画された。近世編では、これまでの旧区史誌と二回の港区史に学びながら、とくに新たに三つの点をこころがけた。