白金台町の成立

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 白金村では天神坂(高輪一丁目)から目黒不動尊(目黒区下目黒)に向かう街道(現在の目黒通り)に沿って慶安四年(一六五一)に白金台町一~一一丁目(現在の白金、白金台)が起立した(図1-1-1-5〈5-⑦〉)。当時、この一帯は増上寺領にあったが、日が暮れると辻斬りや追い剥ぎが出現するような場所であったため、地元から増上寺を介して商人町屋の取り立てを願い出て認められたものである。ここからは、治安の改善のための町場開発という側面がうかがえる。これらの町は正徳三年(一七一三)に、町並地として町奉行支配に組み込まれていく。