基本的施策の大綱

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基本構想では、自然環境の回復、昼夜間人口格差への対応などの課題解決に取り組み、区民の人間的交流と健康で快適な生活を実現するために五つの重点的方向が定められた。また、これらの政策を進めていく条件となる「行財政と地域行政」についても指針を示した。基本構想の中で「基本的施策の大綱」とされた五つの重点的方向、ならびに「行財政と地域行政」の内容は次のとおりである。
①生命と健康を守る環境の整備……公害、災害から人々の生命と財産を守り、区民が安全で健康な生活を送るための条件を整備する。
②住民福祉の向上……区民が物心両面において充実した都市生活を営めるように、人間性の回復と住民福祉の向上を実現する。
③明るく豊かな人間性の形成……人間形成は全生涯にわたるものであるから、住民自ら不断の努力によって知識を修得し、豊かな情操と健康な身体を育成する。
④地域経済の安定……港区の商工業は、全体として小規模な企業が多く、経営の近代化が望まれている。また、従業員の確保等中小企業問題への対策および物価問題、買物の利便など消費者対策を立てる。
⑤都市基盤の充実……首都東京の都市機能の一部を分担しながら、区民の生活環境を改善するために、土地利用、交通等の諸条件を整備する。
※行財政と地域行政……行政に対する要請が多様化するなかで、住民生活を守り、住民生活に密着した行政運営を行うために、自治権の拡充と住民参加などの条件を整備する。