男女平等の実現へ

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港区では、男女平等参画社会(男女共同参画社会)の実現にも、早くから取り組んできた。
昭和五六年五月に、家庭をはじめ、職場、地域社会など、あらゆる場面において、女性の福祉向上や参画を促進し、地域社会の発展を目指した「港区婦人総合計画」を策定した。
計画策定にあたっては、区民との対話集会や男女二〇〇〇人を対象に行った区民世論調査を通じて、港区の婦人を取り巻く現状と問題点を明らかにし、長期的展望に立った総合的施策を体系化した。計画の主要課題として、「男女平等観に立った人間形成の推進のために」「生活の安定と福祉の向上のために」「母性の保護と健康の増進のために」「社会参加の促進のために」を設定し、高齢者介護も含めた家事に関わる男女役割分担意識の改革や、女性の就労環境整備の必要性を掲げた。
そして、本計画は、平成三年に「港区女性総合計画(平成三~一二年度)」に改定され、さらに同九年に中間年の見直しを行い、「港区女性総合計画(平成九~一六年度)」に改定された。その後も、男女平等参画社会の実現に向けた行動計画を策定し、一層の推進に取り組んでいる。
また計画の策定に先駆けて、昭和五五年四月、田町駅東口に港区立婦人会館をオープンさせた。婦人会館には、婦人の学習とふれあいの拠点として、談話室や相談室、図書館、さらにはグループ活動のための集会室などが備えられた。なお婦人会館は、平成七年にリニューアルして「女性センター」に改称するとともに、「リーブラ(Libra)」という愛称が付けられた。そして現在では、男女平等参画センターリーブラとして、みなとパーク芝浦内に設置されている。
なお男女平等参画に関する取組は、三節六項でも取り上げている。  (名取良太)