平成一〇年一〇月の地方自治法等改正の時点では、清掃事業の移管について未決事項がある状態で、施行日である同一二年四月一日までにどのように移管するかの結論が出ていないままでの改正となった。そのため、法改正後もどのように移管するかが議論となった。そして、平成一〇年一二月の第四回都区制度改革推進委員会において東京都側が提案した「清掃事業の移管に関する提案」の内容が都区の正式な合意として決定された。これは①収集・運搬については、平成一二年四月から、各特別区が実施する、②可燃ごみの中間処理は、一定期間、特別区の共同処理とする、③不燃ごみ・粗大ごみ、し尿の中間処理は、特別区の共同処理とする等の内容が記載され、また、共同処理の形態においては一部事務組合での実施が想定されると提案の時点で説明があった。そして平成一一年七月の特別区長会内に設置された清掃事業準備委員会において、規約の原案が決定された。その後同年九月から一二月にかけて特別区二三区すべてで同案が可決され、協議が進められ、平成一一年一二月に「東京二十三区清掃一部事務組合の設立の許可申請書」を各特別区が東京都知事へ提出し、同一二年四月一日に「東京二十三区清掃一部事務組合」が設立された。これによって職員の移管までは猶予がとられたが、清掃事業としては区の事業となった。