各総合支所に対する予算配分額の根拠となるのが、平成二一年二月に策定された港区基本計画(平成二一~二六年度)である。この基本計画は、これまでとは大きく異なり、(港区全体としての)基本計画に加え、五冊(芝・麻布・赤坂・高輪・芝浦港南)の地区版計画書を策定した。
まず基本計画では、前計画のテーマである「区民の誰もが誇りに思えるまち・港区」に加えて、新たに「人にやさしい創造的な地域社会の実現をめざして」というテーマを設定し、区民の参画と協働を得ながら、計画を着実に実行していくことを目指した。前計画で掲げられていたような重点的に取り組む課題は特に設定せず、区役所・支所改革の推進、参画と協働の取組、人口構造の変化への対応、財政需要への備え、という港区固有の背景を踏まえつつ、区政を取り巻く社会的背景の変化に対応した改定であるとされた。
新たに加わった地区版計画書については、項目を改めて、その策定過程からみていくことにしたい。