港区による活動支援

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港区による町会への活動支援は、財政支援が中心となっている。金額的に最も大きいのは、昭和五二年(一九七七)に策定された「港区町会等補助金交付要綱」に基づいた補助金である。この補助金は、①社会環境整備等活動費(町会による社会環境の整備や保健・環境衛生の向上、区の事務事業に対する協力、その他自治活動のための事業費)、②生活安全活動費(生活安全意識の向上、生活の安全確保および犯罪の防止に向けた活動のための事業費)、③防災活動費(防災住民組織の育成およびその円滑な活動を推進するための事業費)、④防犯灯等維持管理費(区域内の私道上に設置されている防犯灯等の維持管理費負担を軽減するための事業費)の四項目から構成されていた。現在は団体活動費と防犯灯等維持管理費の二本立てとなっている。
また、平成一六年(二〇〇四)には「港区町会・自治会等掲示板設置等補助金交付要綱」「港区町会・自治会会館建設等補助金交付要綱」が策定され、町会活動を広報するための掲示板を新たに設置する場合の経費の一部や、町会が保有する会館の建設・修繕等に要する経費の一部の補助が始まった。さらに、平成一六年に策定された「港区認可地縁団体補助金交付要綱」により、町会が認可地縁団体として登録されるにあたって負担しなければならない不動産登記等に要する経費の一部の補助も設けられた。平成三〇年には「港区協働事業活動補助金交付要綱」が策定され、会員数が比較的少なく資金や人材が不足しがちな町会・自治会が近隣の町会・自治会や同管内の公益的な活動を行っている団体と協働して実施する事業に対して補助金を出している。令和二年度(二〇二〇年度)までの三年間で取り組んだ「協働事業活動補助金」は、補助対象を全町会・自治会に拡大し「町会等補助金」に移行して、令和三年度から「協働事業活動費」として補助している。
このほかにも、区役所と町会の交流事業として、町会長・自治会長・商店会長懇談会と町会・自治会連絡会の二つを実施している。前者は町会・自治会・商店会長の相互交流および区政に対する要望等を聞く場として毎年七月上旬から中旬に区長以下の区役所幹部が出席し開催している。後者は、五管内ごとに各地区の町会連合会等と各地区総合支所の協働推進係が様々なテーマについて意見交換を行う場を設けている。
これらの事業について、過去の支出状況の推移は表5-2-1のとおりである。

表5-2-1 港区による町会活動への財政支援

「港区事業概要」各年度版から作成。平成21年から町会等補助金の補助対象に防犯灯灯具交換を追加。平成25年から掲示板設置補助金の補助対象に掲示板の移設、老朽化等による建て替え補修を追加。区幹部との懇談会は平成18年から地区ごとで実施。事業名も「地域懇談会等の開催」に変更され、対象者も商店会長、民生委員などに拡大している