財政構造改革元年の平成九年度決算見込みが出た翌年には「中間のまとめ」が出され、「改善しつつも未だ危険水域」としながらも、当初九六億円の財源不足が懸念されていたものが四四億円まで圧縮されたこと、震災対策基金の創設など社会経済情勢の変化に対応したことなどが報告されている。このような努力により、結果として経常経費を三年間で約一〇〇億円削減した。当初の目標よりも早く財源不足を解消し、財政調整基金に頼らない財政運営を実現し、平成一〇年度決算では同六年度以降続いていた赤字の克服と五年ぶりの実質的な黒字転換に成功したのである。