財政運営の両輪―基本構想・基本計画と行政改革・財政構造改革

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しかしながら、職員人件費や区の借金に相当する公債費などの義務的経費の割合が歳出の五割を超えるなど、財政構造の改革は未だ途上にあった。さらに、平成一二年四月の都区制度改革実現による清掃事業等の事業移管や、介護保険の導入等を控え、大きな歳出が新たに発生すると見込まれた。区はこの成功に油断することなく、平成一一年一二月に「港区財政運営方針―ゆるぎない区財政の構築を目指して」を策定し財政の弾力化性の向上や予算編成手法の改善などに取り組むことになる。
図6-4-1-1は基本構想、基本計画、実施計画、予算という仕組みと行財政改革、財政構造改革の関係をまとめたものである。安定成長期、バブル期、その後の不況を経て、アウトプットとしての予算を作る仕組みは、このようにシステム化されたのである。  (佐藤公俊)

図6-4-1-1 基本構想・基本計画と行政改革・財政構造改革

「広報みなと」平成11年3月1日号掲載図から作成