平成一一年一二月に策定された「港区財政運営方針―ゆるぎない区財政の構築を目指して」を受けて、区は同一二年九月から「区財政の解体新書」とうたい、区財政レポートを作成し公表を開始した。「平成一一年度決算港区財政レポート」では、抜本的な行財政改革により財政危機から脱することができた一方で不安定な歳入状況と硬直化した歳出構造は変わらないと指摘し、区民に「よりわかりやすく」財政状況を説明する取組だとしている。具体的には①他団体との比較が容易な普通会計決算データを用いる、②バランスシートなど企業会計手法を活用する、③毎年九月に定期的に報告書を作成する、としており、「港区方式」として企業会計の手法を用いた財務書類の作成・公表を行っている。