次に構成比についてみてみると、一貫して最も大きな割合を占めているのは特別区税であり、最も高い割合は平成一八年度の60・7%、最も低い割合は同二九年度の41・5%となっているが、概ね五割前後で推移してきたといえよう。
表6-5-2-1 港区一般会計歳入決算額の推移(平成12~令和元年度)
各年度の決算報告書から作成。四捨五入のため、合計が一致しない場合がある
ここで、特別区税が歳入総額に占める割合の推移を、港区と特別区全体で比較してみる。図6-5-2-1は、普通会計歳入決算総額に占める特別区税の割合の推移を示したものである。まず、特別区全体は二割台後半から約三割の範囲で安定的に推移していることがわかる。これに対して港区は、大きな変動を示しているものの、一貫して特別区全体を上回って推移しており、その差は最も大きい平成一八年度では約三割に及んでいる。すなわち、この時期においても港区は、特別区全体の平均よりもかなり高い割合の特別区税収入に恵まれていたのである。
図6-5-2-1 普通会計歳入決算総額に占める特別区税の割合の推移(平成12~令和元年度)
「特別区の統計」(特別区協議会)各年版から作成
特別区税に次いで大きな割合を占めている歳入は、平成一二~一六、一八、一九、二二~二五、二七、二八年度は地方消費税交付金、一七、二一、二六、二九年度は繰入金、二〇、 三〇、令和元年度は国庫支出金となっており、地方消費税交付金の年度が最も多い。ただし、繰入金が特別区税に次ぐ年度において、その割合は比較的大きなものとなっており、特に平成二九年度には歳入総額の四分の一以上を占めるに至っている。