旧軍施設等の接収とまちづくり

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終戦に伴い旧軍用地は遊休国有地となり、様々な用途に転用されることとなった。当初、その用途の第一は進駐軍のための軍事基地としての利用であり、これらは旧日本軍の土地・施設をそのまま転用することも可能であった。また、これらを支えるための倉庫や軍人・軍属やその家族のための住宅なども必要であり、これらは民間所有の施設・住宅を接収し提供された。港区内の主要な旧軍施設の歩兵第一連隊・第三連隊跡地はハーディ・バラックスと呼ばれる軍用地となり、陸軍大学校跡地はウォー・カレッジ・アパートとなった。一方で、近衛歩兵第三連隊跡地(赤坂五丁目)や第一師団司令部(南青山一丁目)は都営の共同住宅が建てられるなど、すべてが進駐軍用地として使用されたわけではなかった。旧軍施設のほか、住宅・病院・娯楽施設・オフィスビル・工場・倉庫・港湾施設・空港施設など、進駐軍の活動に必要な様々な施設が接収され、進駐軍のために供されるなど、大規模なものであった。