前述の土地利用と関係するが、港区では、東京都心の構造の中、中枢管理施設を中心としたオフィス等、大規模な商業業務施設を適切に誘導しつつも、居住空間等への無秩序な拡大を防止する必要があった。また、都心型ショッピング、文化・レクリエーション施設等の特徴ある都市活動施設ゾーンの存在は、港区の魅力の一つであり、その育成が望まれた。しかし、同時に、後背の住宅地等への無秩序な拡散を防止する必要があった。加えて、デザインや情報に関わる専門的サービス業の小規模なオフィスなどは、港区独特の洒落(しゃれ)た街並みやまちの雰囲気を作り出していた。他方で、マンションの無秩序な非住居利用を防止しながら、住宅と共存する範囲で、それらの立地への適切な誘導が望まれた。