みなと区民の森は、みなと森と水会議、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度などの地球温暖化対策につながる一連の施策の契機となった事業である。
一定の樹木を伐採・間伐することにより、樹木や下層の植物が元気に育つ過程で、二酸化炭素の吸収・固定も促進させることで二酸化炭素の吸収林とするものである。子ども達・区民の自然観察・環境学習の拠点としても利用された。平成一七年にあきる野市にある東京都の里山保全地域の第一号に指定された横沢入で、区民の環境学習を実施したことを契機に、あきる野市と環境を通じた交流が開始された。多くが未整備状態のあきる野市の森林のうち、市有林20 ha(平成二九年四月から2 haを追加し、22 ha)を港区が借り受け、森林整備が進められた。この森林整備に際しては、動植物の保全および土地利用を検討するため、平成一八年一〇月から整備の区民の森において、動物、植物などの自然環境調査が実施された。
森林整備は、スギ・ヒノキの人工林を間伐、枝打ち、下刈りし、間伐後はコナラやクヌギなどの広葉樹を植林するもので、切り出された間伐材は、区有施設の内装材(新エコプラザなど)や家具等に活用された。