港区シルバー人材センター

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港区の六〇歳以上人口(シルバー人材センターの会員対象人口)は、平成二年(一九九〇)の三万一四〇六人から同三一年は五万四九〇一人と大きく増加し(各年一月一日時点)、その割合も18・8%から21・3%に高まっている。こうしたなか、会員数についてみると、六九三人から一六六五人となっており(それぞれ、平成元年度末、同三〇年度末時点)、対象人口に占める入会率は2・2%から3・0%と増えている。平成三〇年度末の東京都全体の入会率は2・2%であるから、港区の高齢者の入会率は比較的高い状況である。
会員の平均年齢は年々上昇して平成三〇年度末で七四・一歳となっており、七〇歳以上が会員全体の72・9%を占めている。男女別の構成は、女性51・2%、男性48・8%でほぼ同数である。平成二八~三〇年度の入会者の調査によると、入会理由について「生きがい、社会参加」が48・2%と最も高く、次いで「時間的余裕」、「経済的理由」(ともに16・2%)となっていた。
センター事業の中心は請負等で平成三〇年度の契約金額七億九二〇〇万円の95・2%を占め、同二八年度から始まったシルバー派遣は5%弱である。その請負等の仕事について内訳をみると、「管理群」(公共施設管理、駐車場管理、マンション管理、物品管理等)が53・1%、「一般職群」(公園清掃、ビル・マンション清掃、屋内外軽作業、害虫防除薬剤散布等)が21・4%などとなっている。
社会経済状況の変化のなかで具体的な課題に対応しつつ、シルバー人材センターの事業展開が行われてきた。中長期計画として「ゆうあいブルースカイ計画」が平成四年に出され、それ以降も「中期計画」「基本計画」が策定されてきている。「自主・自立」「共働・共助」の基本理念のもと、高齢者人口の増加のなか、政府や企業の施策、社会動向に対応しつつ、「高齢者のための就業の機会確保及び提供」「高齢者に対し、就業に必要な知識及び技能の付与を目的とした講習の実施」「高齢者の生きがいの充実及び社会参加の推進を図るために必要な事業」などが行われてきた。