自宅で療養する新型コロナウイルス感染者の支援のため、食料品等の配送およびパルスオキシメーターの貸出を行った。
東京都の取組に先立ち、新型コロナウイルス感染症により自宅療養を余儀なくされた際、療養期間中、長きにわたって食料品等の確保が困難な状況が発生すると、区では食料品等の自宅療養セットを自宅まで届けるサービスを実施したのである。この取組により、療養期間中の外出自粛を促すとともに、周辺地域への感染拡大を防ぐことを目指した。
新型コロナウイルス感染症の感染による健康状態や症状の変化を迅速に把握し、安心して自宅療養できる環境を整備する際に効果的であるとの判断から実施されたのが、パルスオキシメーターの貸出である。
新型コロナウイルス感染症の感染により自宅療養となった高齢者への支援として一日三食分の食事を自宅へ配達する事業および高齢者へのパルスオキシメーターの貸出については、高齢者支援課が別途実施した。
令和二年四月三〇日には、「健康観察システム」の導入にも取り組む。区では東京都の自宅療養者フォローアップセンターによる支援に先立ち、自宅療養中の軽症者や濃厚接触者の健康状態の変化に迅速かつ適切に対応するため、自身のスマートフォンやタブレットで体温や健康状態を報告する健康観察システムを開発し、導入を進めたのである。これにより健康状態の変化を即時に把握できることから、病状の悪化等に迅速かつ適切に対応することが可能となった。ここでの取組では、毎日の電話による健康状態の聞き取りがなくなり、健康観察者および保健所職員の負担軽減にもつながった。
また自宅療養者への医療支援の強化も図られる。令和三年四月以降、自宅療養者への適切な医療を提供するため、健康管理上の医療相談や必要に応じた医師による診察(往診・オンライン診療等)の対応(調整)を二四時間三六五日、実施することとなった。令和三年六月以降には、東京都「地域における自宅療養者等に対する医療支援強化事業」で、医師から処方された薬剤を、港区薬剤師会と連携し、新型コロナウイルス感染症の自宅療養者への薬剤配達等を迅速に行う取組にも着手した。