(F)地域福祉

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任意団体だった港社協は昭和三九年二月に社会福祉法人として登記された。以降、行政との連携のもと、多方面にわたる事業を展開することとなる。同年、機関紙「港社協」の発行を開始し、翌年には事務局を区庁舎へ移転した。
昭和四六年、港社協はひとり暮らし高齢者のバスハイクを開始した。さらに同年、ボランティア育成事業を開始する。以降、港社協はボランティア活動の振興に向けて積極的に取り組んでいく。昭和五一年には東京都からボランティア活動推進モデル地区第一号の指定を受け、その指定を効果的に生かすことに努めた。同年一二月には港社協にボランティアコーナーが設置された。同年一一月から毎月発行している「ボランティア情報」は令和四年(二〇二二)一一月号で五〇〇号を数えるに至っている。
昭和五四年に芝公園福祉会館が開設されると、港社協事務局は区庁舎から同会館三階へ移転し、独立した事務所を設けることとなった。
生活保護の項でも述べたように、民生委員活動から提起された世帯更生資金貸付制度が実現し、昭和三六年に港社協が窓口となった。民生委員と社会福祉協議会との連携は日常的なもので、地域福祉の推進に欠かせない。世帯更生資金貸付制度の運営はその象徴の一つといえる。
日頃から福祉への関わりに努める区民の顕彰と区民に対する福祉への関心を喚起する機会として開催されるみなと福祉まつりが始まったのは、昭和五二年のことであった。  (西田恵子)