【図書館事業計画と施設整備】 平成一八年、六か年を計画期間とする「港区立図書館基本計画」が策定され、同二四年には「港区立図書館基本計画(第二次)」に改められた。これらに基づき、図書館サービスの充実や施設整備の計画を進めた。
平成二七年二月に「港区立図書館サービス推進計画」を策定し、「生涯を通じて豊かな学びを支える図書館」を目指すべき姿として、「幅広い視点からの資料収集」「インターネット利用端末の増設と無線LAN環境の整備」「三田図書館の整備」を重点事業とした。平成三〇年度からは、「インターネット利用端末の増設と無線LAN環境の整備」に代わり、「図書館と地域活動の連携の推進」を重点事業に追加した。
施設の整備・充実も引き続き進められ、平成一九年に赤坂図書館が新築移転、同二三年に高輪図書館分室が開設、翌二四年に麻布図書館が改築された。令和三年度末に三田図書館が新築移転され、中央図書館的な機能がみなと図書館から三田図書館に移行された。
平成一七年度から、三田・高輪・港南を、同一八年度から赤坂図書館の計四館の窓口業務を民間委託すると、同二一年から指定管理者制度を導入し、その後、高輪図書館分室、麻布図書館も同制度を導入した。令和四年度からはみなと図書館も同様に指定管理者による運営に移行し、区立図書館の運営はすべて指定管理者制度が導入された。
【子ども読書活動推進計画】 平成一三年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が制定されたのを受け、同一八年三月に「港区子ども読書活動推進計画」、同二四年度に「港区子ども読書活動推進計画(第二次)」が策定され、子どもの読書活動の推進や、区立図書館、学校図書館の取組への支援が進められた。平成三〇年三月には、平成三〇年度から令和二年度を計画期間とする「港区子ども読書活動推進計画」が策定された。
具体的な取組としては、平成二五年から「みなと子ども読書まつり」が毎年開催され、区立図書館各館で多彩なプログラムが実施されている。また、区立図書館と学校図書館が連携して「調べ学習講座」が開催されており、令和元年には「港区図書館を使った調べる学習コンクール」が行われた。そのほかに、乳児や妊娠中の方およびその家族を対象とした読書推進活動として「ブックスタート」や平成二四年度から「プレママおはなし会」が実施されるなど、様々な施策を展開している。